初日から目的地へ辿り着けず、手前でビバーク。まぁテント持ちのヤドカリですから毎度お馴染みのパターンです。でも3泊同じテン場、つまりBCにしてのお気楽行動を予定していたものですから、これは想定外のことでした。あ・・ぁ、またテント担いで(って、トシちゃんがですが^_^;)移動しなければなりません。

 尾瀬といえば群馬のイメージですが、実は群馬県、福島県、新潟県の三県にまたがり、今回は主に福島県と新潟県の県境を歩いて行きます。4月末の2000m足らずの地域といえども夜中の最低気温は0度。朝も0度でした。
 朝のメニューはチキンラーメン。CM通り、生卵と小葱のみじん切りをのせて熱々のお湯をかけていただきます。懐かしい味♪

 朝は青空が広がっていました。天気予報は好転したのかと、気を良くしてテント撤収。また重いザックを担ぎますが、先にテン場あるいはどこかへデポし、身軽に景鶴山をピストンの予定です。

 さすらい人さんは1日で平ヶ岳と景鶴山をピストンしていますが、我らにその元気はありません^_^;

 スノーシューを履いて出発7時40分。
 ややガスがかかってきましたが、至仏山が雲海に包まれながらも姿を覗かせています。


至仏山の麓は尾瀬ケ原、昨日はそちらからのルートを歩いてきましたが
その上を雲海が覆っています。
至仏山の左にはかすかに上州武尊山が見えているはず・・・
写真左の山は左手前がカッパ山、その右奥が八海山(背中アブリ山)
その右窪みにある雪原の外田代が気になってしまいます。
夏にはここも色とりどりのお花が咲くのでしょうか?
見る人もなく、そこは花園になっているのでしょうか?


 至仏山の右には至仏山からの稜線が見えます。本当は昨日その稜線に向かう予定でした。でも最終日に歩くつもりなので、手前から直接大白沢山分岐の方へと向かったのでした。
 ウットリと見入ってしまいますが、眺めるだけで気後れしてしまいました。

 前日会った山スキーの人の跡は大白沢山から派生した尾根を捲いて分岐に向かっていました。
 遠回りのキライなトシちゃん、直登します。長い距離ではありませんから・・・

 尾根に上がると目の前にススヶ峰。最終日に歩く山。
 尾根上は広く、樹林の向こうに大白沢山が見えています。白い大白沢山の上に広がる青空が気持ちいい♪

 その青空に向かって歩いていく気分も最高♪
 スノーシューにもだいぶ慣れてきました。

 大白沢山山頂に着くと目の前に平ヶ岳。ガスがかかっていますが嬉しくなります。
至仏山(大白沢山より)
景鶴山(大白沢山より)


 広い大白沢山山頂。運動会が出来そうな広さです。西側の小高い部分がピークでしょう。ピークは戻ってから踏むことにして、先ずは荷物をデポし、先に景鶴山に向かうことにします。



広い山頂。
先週歩いた右(南側)のアヤメ平を眺めながら。


1892pより景鶴山
昨日からのツボ足の足跡(お一人)は
ココまででした。
昨日はガスで展望が望めず
ココでやめたのかもしれません。

 1892pより振り返ると大白沢山。

気持ちのいい青空が広がっています。




1892pより景鶴山


1892pより平ヶ岳


先に進むとカモシカ?の足跡?





 auのGPSでチェック。




いよいよ景鶴山
ここは直登でなく、左から捲いていきます。
昨日の山スキーの人も既に登ったようで
ここからはツボ足でした。


途中はカメラを出す余裕なんてありませんでした。


足を滑らせたら左側にどこまでも落ちそうで緊張。
怖かったです。
途中からはスノーシューを脱ぎつぼ足にしますが
股までの踏み抜きも何回かありました。


景鶴山山頂
この後sanaeも登りますが、雪庇がありますし、
動き回るスペースはありません。
ここで思いがけなく山スキーの男性二人が
やってきました。
この日会ったのはこのお二人だけ。


燧ケ岳と尾瀬ケ原
(景鶴山山頂より)


尾瀬ケ原、アヤメ平
その奥に日光白根山など日光連山
(景鶴山山頂より)


アヤメ平、右奥に上州武尊山
手前に尾瀬ケ原
(景鶴山山頂より)


上州武尊山と至仏山
(景鶴山山頂より)



至仏山とそれに続く稜線に岳ヶ倉山
(景鶴山山頂より)


木が邪魔ですが北西に平ヶ岳
(景鶴山山頂より)


狭い山頂だったので写真だけ写し
先に鞍部まで下山します。
さらにお二人の踏み跡がついたため
登りよりは歩きやすくなっていました。
それでも踏み抜いていましたが・・

鞍部に戻るとあっという間にガス
先ほどのお二人はここにスキー板をデポし、
休憩しながら下山用に手入れをしていました。


ガスで展望はありませんでしたが
私達も此処でお昼にします。
13:10-50



同ルートを戻ります。
ガスで遠望は利かなくなりましたが
後ろに景鶴山は見えていました。









前方にぼんやりと大白沢山






太陽もぼんやりと


大白沢山に到着
ザックは熊に荒らされてなくて良かったね〜^_^;


すぐテン場ですから
簡単にパックします。
でも実はこの後が大変でした。



先ずは大白沢山のピークへ。

 この後更に濃霧になり、視界10メートルくらいになってしまいました。地形図を見ると最短の西側には崖があっておりられません。ルート図に従って、広い山頂を少し東に戻り、北側から回って下りようとしますが、まったく視界が利かなくなってしまいました。少し下りましたが、視界が無く、斜度のあるところをトラバースするので危険と判断、再び山頂に戻ります。

 こんな時は動かないのが一番!山頂にテント?と思いつつ地形図を確認。朝登ってきた南側を1870mくらいまで下って分岐へトラバースが一番安全と判断。斜面は積雪がザラメ状に柔らかくなっていたので途中からツボ足で下りていきます。PROTREKではもう少し下りた方が良かったのですが、登り返しを恐れてトシちゃん早めにトラバースしていきます。


地形的に大丈夫そうなところに到達しました。


無事にテント設営。




メニューはジフィーズの赤飯とカツ丼(賞味期限ぎりぎりの残り物^_^;)
ひじきサラダ(キュウリ)、漬物、味噌汁
発泡酒と梅酒♪&つまみ


その夜は風と濃霧に包まれ、
降雪の音を子守唄にして眠りについたのでした。


19:30就寝。気温マイナス1度。

3日目(平ヶ岳)へ

尾瀬・景鶴山〜平ヶ岳(2日目/3泊4日
(けいづるやまクリック地図 2004m ・ ひらがたけクリック地図 2141m)

 

 景鶴山は尾瀬ケ原を散策、あるいはアヤメ平など周囲の山からいつも目に付いていた山でした。植生保護のため夏道では入れませんが、残雪期なら入れるということでようやく行けたのですが、山頂直下は怖くて緊張しました。こんなに行きにくい所が三百名山に選ばれているなんてビックリです。
H20年4月26-29日(土ー火)
  Member. 2人(トシちゃん・sanae)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 

26日:鳩待峠9:40〜山の鼻11:05-26〜柳平〜二俣13:15〜1700mp16:00(テント泊)

27日:1700mp7:40〜大白沢山9:18-40〜景鶴山12:25-30〜鞍部で昼食13:10-50〜大白沢山15:10-?〜1870mp16:30(テント泊)

28日:1870mp9:35〜白沢山11:17-35〜平ヶ岳12:49-14:00〜白沢山15:15-20〜1870mp17:15(テント泊)

29日:1870mp7:10〜ススヶ峰8:35〜岳ヶ倉山11:00-45〜柳平13:35-14:16〜山の鼻15:00-15〜鳩待峠17:00

↑景鶴山:1892pより