今回のトラック:赤線
(青線は入れていったルート)
※水色線はエスケープルート
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六日目:伝付峠〜新倉
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テント撤収にいつも時間のかかる我ら、最終日はバス時間に間に合うよう2時起床で明るくなるのを待って出発することにします(最終日が一番早い!笑;)
待っていると上から話声が聞こえ、思わず気のせいかと見上げるとヘッドライトが二つ動いてきます。伝付峠の林道にテントを張って今朝下りてきたご夫婦でした。
以前にもこのルートを歩いたことがあると聞いて、私たちも少しホッとしました。 |
ご夫婦を先に見送り、私たちはヘッドライトが要らない明るさになってから出発します。
登山道は笹だったので夜露で濡れないよう、合羽上下着用でした。 |
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下の水場で喉を潤してから出発。美味しい水でした。 |
傍にはトリカブト。こちらを飲むわけではありませんから^_^; |
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笹で隠れた下に何があるか分からないので注意して歩きます。ストックで確かめながら意外と神経を遣います。
途中、先行のご夫婦に追いつき、ここで少し情報交換。バスは私たちの次に乗られるということで、お先に失礼します。
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夜露の心配が要らなくなったところで暑くなる前に合羽も脱ぎました。
最初の沢に行きあたったところで迷いました。それらしき踏み跡や目印を捜すトシちゃん、そして地図(といってもエアリアマップ)とGPSで確認します。
その結果ルートを確認、そのあとはコツをつかんで順調に下りて行きました。 |
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ところが順調でなかったのは次々に現れる木の橋。地図に書いてある通りまともなものがありません。数本どころではなく殆ど壊れかかっています。その数も多く(地図によれば60数本)、斜めっていたりして殆どが要注意のものばかり。その上夜露や降り出した雨で滑りやすく超怖い!
写真はほんの一部です。超怖いところはとても写真を撮るどころではありませんでした^_^;
木橋が乾いていたらだいぶ歩きやすいと思います。 |
この鉄仕様は滑らないように穴があき、歩きやすいものでした(壊れているものもありましたが・・・^_^;)。 |
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恐怖の橋渡り
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写真を撮れたものはまだ良い方です^_^; |
苔も生えてスリル満点^_^;
ヒヤヒヤ度常にマックス。 |
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滑らないようゆっくり、ゆっくり・・・
最初は沢沿いの下りでなぜ四時間もかかるのだろうと話していたのですが、これでは四時間で下りれるだろうかと気になってきました。 |
傾いている板。ここは左側を渡渉。そういう場所もいくつかありました。 |
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人工物が現れ一旦はこれで道は大丈夫か?と思うのですが。 |
そこは田代川第二発電所、保利沢見張所と書いてありました。地図で時間を確認。この時点でバス時間に間に合いそうもないと諦めかけますが、下にいけば歩きやすくなって少しは時間を短縮できるかもしれないと淡い期待をもって先へ進みます。 |
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木の橋では用心していたのですが、トシちゃんがついに思いっきり尻もち。左手を石にぶつけて擦過傷。すぐ手当をします。この程度ならウエストポーチに入っている消毒液と大判フィット絆で。
その前に雨だから上着だけでも着ようかとトシちゃんが言っていたのですが、その時間も惜しいくらいこの状況から早く抜け出したかった気持ちが先行していました。合羽を着ていれば怪我はもう少し軽かったかもしれません。反省ですが、合羽ゆえ滑った後さらに滑る事態もあり得ます。どちらにせよこの程度で済んで良かったと思うしかありません。 |
滑った場所。 |
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手当を終え、気を引き締めてまた歩き出します。 |
右の谷に落ちないで良かったです^_^;
ザックが大きいし隙間から落ちる心配は少なかったと思いますが、別の場所ではもっと危険なところがたくさんありました。
ここでかえってよかったかもしれません。これで2人ともより慎重になりました。
落ちてもロープはザックの上の方に入っているから・・と一応保険をちらつかせます。使わないで済みますように・・・^_^; ここで必要性を感じるとは思いませんでした^_^; |
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結局途中で合羽の上だけ着用。下は転んだ時より滑りやすくなるので履くのはやめました。ザックカバーも同様にやめておきます。 |
これが大滝でしょう。
見事な滝でした。
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続いて滝壺
かなり暑くなっていたので
入ったら気持ち良さそう
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幾度となく難関を越え・・・もう、そう言いたいほど連続で、写真を撮るどころではありませんでした。
建設中のダムにくると迂回路が登って下りるように造られています。その先は道路で歩きやすくなるのかと喜んだのはぬかよろこび^_^; |
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ダムを下りると続いて登山道の迂回路が出来ていて、ここも登って下りて遠回りでした。工事が終わるまでの処置なのか、以前はなかったそうです。 |
ようやく林道だ〜と喜んだのは珍しいことです。
しかしこの林道歩きがまた長かった・・・ふぅ〜閉口しました(-_-;) |
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濡れた靴が収縮したのか、足も浮腫んできたのか、足が痛くなり早く歩けません。
やっと着いた新倉湧水。そのそばは工事車両の駐車場でした。 |
ひとまず雨を避け、トンネルの中で位置を確認していると、工事関係者の方がいらして新倉の方向を教えてくれました。バス時間には間に合いそうもありませんが、地図を広げていて、近くに温泉があるのを今更に気づきラッキー♪ |
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小之島トンネルを通って新倉方面へ。
トンネルを越えると工事車両の出入り管理をしている年輩の男性がいて、温泉の場所を教えていただきました。
話好きな方で「富士山の万年雪だったところが最近融け始め、今下界では大騒ぎ」と話してくれました。そのため早川町を通っているフォッサマグナ(糸魚川・静岡構造線)が今注目を浴び、それがすぐ近くだから見に行ってらっしゃいと熱く語ってくれました。今通ってきたばかりでもう一度戻る元気はありませんが勉強になりました^_^; |
新倉バス停から二つ先の停留所がちょうどその温泉施設、ヘルシー美里でした。道路に出てからも結構歩いてヘトヘトになりましたけど、これも幸運。 |
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次のバス時間(13:59)を確認してヘルシー美里へ。 |
少年野球の団体が入っていて食事は出来ないと言われてしまいましたが、皆さん親切で感じのいい施設でした。
山のごみも捨てていただいてありがとうございました(少しならと気持ちよく引き受けていただきました)。 |
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お風呂に入れるだけで十分です♪ |
すっかり晴れたので、余った時間は濡れたものを干し、コーヒーをいれて時間を潰します^_^;
おかげでずいぶん軽くなり、助かりました。
この後2時10分前にバス停へ。一本遅れたので朝お会いしたご夫婦と同乗、ずっと山の話をしながら楽しく身延駅までご一緒したのでした。 |
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身延駅で高速バスを待つ間に遅い昼食を済ませ、予約の高速バスに無事乗車。
左は車窓からみる南アルプス山頂方面は雲が厚いとトシちゃんが写した一枚です。下界は暑いくらいですが、山はまた荒れているのでしょうか? |
中央道の上り渋滞は大した影響を受けず、20時ごろには新宿に到着。
無事帰宅して簡単に片付けたあと、食べたいと話していたお寿司を食べに行ったのでした(^^♪
トシちゃんの擦過傷は幸い軽く済みました。良かった!良かった!♪ |
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今回の山行予定はかなりハードでしたが柔軟性をもたせたプランでした。とはいえ食料の多さは半端なく、かなりの持ち帰り。この労力は勿体なかった・・・でも無事に下山、帰宅が一番ですね。 |
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