今回のトラック:赤線
(青線は入れていったルート)
※水色線はエスケープルート




四日目:農鳥小屋〜白河内岳の先

 

 雨音で朝の天気を気にしつつ、2時半ごろ目覚めました。テントの外は霧。寝るとそのまま寝入ってしまいそうでとりあえず起床。

 明るくなると目の前に雲海が広がり、ご来光が仰げそう。
 雲上に富士山も見えます。


 

 早起きして逆にのんびりしすぎ、ご来光を待つ間にあわててテント撤収しますがその間にご来光を見逃しました^_^;
 農鳥小屋に朝日があたります。

 出発するころはすっかり明るくなってしまいました^_^; トシちゃん準備遅すぎです(ーー゛)

 5時半過ぎ、気温は11度。
 でも青空が広がって気持ちいいお天気になりました\(^o^)/

 水は一人6リットルほどとなって、ザックはこの日が一番重い・・・


でも気持ちのいいお天気に押され
農鳥小屋を後に頑張ります。

 

 


 途中、御嶽山が見えました。
 中央アルプスは残念ながら雲の中・・・

 晴れてはいたものの、やはり不安定なお天気のようです。もう少し早く出発したかったなぁ・・・
 
気持ちの良い稜線ですが、ちょっとガスっています。
そして目の前に雷鳥・・・。お天気やっぱり下り坂?

 
雷鳥の親子
娘とマゴタンを思い出します(^^♪

 
そしてブロッケン(^^♪

 イワギキョウがたくさん咲いていました♪チシマギキョウもあったかもしれません。

 だんだんと展望が無くなりましたがルートはハッキリしています。農鳥岳ピストンという身軽な人たちとも2〜3組すれ違いましたが岩場なのでそれも大変なことだったでしょう。

 そしてそのあとは誰にも会わない静かな山歩きでした。結構メジャーなコースですがお盆時期より少し早かったからかもしれません。
 西農鳥岳山頂。GPSで確認したものの標柱は確認できませんでした。

 




 農鳥岳山頂。この時には展望が残念。

 気温は13度(8時半ごろ)
 それでも25分ほど休んで先に進みます。

農鳥岳の下りはお花畑が素敵でした。

 

 ハクサンイチゲが満開!
 ナナカマドの花も満開。
 イワカガミ

 チングルマ

 アオノツガザクラ

 
 
見上げると青い空


 ですが、進行方向はガスっています。

 ガスっていますが大門沢下降点と広河内岳が見えています。
 携帯のお天気チェックとこの日の天気状況で、続行か下山か、悩ましい決断が迫られますが、先へ進むことに。

 大門沢下降点の鐘。
 以前来た時は大門沢下降点にザックを置いて空身で広河内岳をピストンしたのでした。

 今回は背負ったまま進みます。


 広河内岳山頂。
 大休憩。先の稜線に目をやります。ここからは未踏の領域。いよいよ核心部に入ります。

 ヒメシャジン
 あちらこちらに沢山!群生していました。

 なるほどあまり印はありません。
 どこでも歩ける感じです。それゆえ迷いやすいのでしょう。ガスっていればなおさらです。
 タカネバラ

 トウヤクリンドウ


 最低限と思われる小さな標識がたま〜にありました。
 大籠山の手前に居心地のよさそうなテント場。この時点で12時半ごろ。ここでテントを張りたくなりましたが翌日の行程を考えるともう少し進んでおかないと・・・

 予定では黒河内岳山頂でしたが無理そうなので、手前の白河内岳を下りた辺りに変更です。


 途中にタカネビランジの群落、ここは見事でした。
 大籠岳への登り途中雨が降り出し、さっきのテント場にすればよかったと思うものの、やはり翌日の行程を考えて先へ進みます。

 大籠岳山頂。展望なし。


 白河内岳山頂。広い山頂です。展望は晴れていればさぞやと思えますが同じく無し。

 途中の写真は殆ど撮っていませんが、雨と気を遣う岩場続きでした。ルートファインディングが必要なルートだという意味がよくわかりましたが、それは翌日以降も続くのでした。

 GPSかなり有効です。
 白河内岳を下ったところでテント設営。すっかりびっしょりになってしまい、設営してすぐ暖をとり、温かい飲み物で体を温めます。

 落ち着いたところでテント内を整理しますが、こういう時はいつもながらテントの有難みを痛切に感じます。

 この日は濡れた衣類を全取り換えでした。装備の着替えは肌着以外は二組、余分に長袖をもう一枚だけですがズボンは反対に予備一枚だけ。用意する時はそれでも減らせばよかったかなと思ったのですが、下山時の着替えを確保するとなるともう予備は長袖が一枚だけ・・・結局最低限の装備だったといえます。
 合羽も買い替えないと・・・。でも翌日はハイマツ漕ぎが続き、良い合羽では勿体ないと思うのです(^^ゞ

 夕方には雨がやみ、外に出てみます。なだらかな白河内岳山頂が目の前にきれいに見えます。

 
 そして前方に黒河内岳。が、いったいどんな道が待ち受けているのだろう?と、エアリアマップの破線ルートを訝しく思うほどここより低くて近いです。

 でもこの日の行程がかなり大変でしたから気を緩めることもなく冷静に眺めていたのでした。
 夕食メニューはピラフ(アルファ米)と野菜スープ、前日の牛肉の残り半分と、漬物(カブとキュウリ)。 
 携帯はここでも通じました。驚くと同時に有り難かったです。天気予報をチェックして、ここで下山の可能性を検討します。

 下山ルートを伝付峠から最短の二軒小屋へ取る場合、バスに乗るためには東海フォレスト関連の山小屋に泊まらないといけません。泊らないと長い林道歩きになりますので先ず予約を入れます。ところが満員だと断られ、天気によっては二軒小屋側だと身動きができなくなる可能性がある為、伝付峠から山梨側へ下りた方がいいと勧められました。

 実はそのコースは全く選択肢にありませんでした。当初は下山しても道路が工事中という情報で、バスが通っていないとトシちゃんが解釈していたのが理由の一つでしたが、これは農鳥小屋と東海フォレストの情報でバスは少し先(新倉)に行けば通っていると確認。ただもうひとつ、悪天候時の沢沿いの登山道は気が進みませんで、それが問題でした・・・。しかも地図には荒廃気味の登山道とか、橋のいくつかは崩落しているとか、上級者向きとか書かれていますし・・・(汗;

 とにかくここまで突っ込んでしまいましたから伝付峠まで行って、そこで再度検討することにして眠りにつきます。

 五日目



南ア縦走:四日目(五泊六日)
【全コース】小太郎山(こたろうやま 2725.1m)〜北岳(きただけ 3192.4m)〜間ノ岳(あいのだけ 3189.3m)
西農鳥岳(にしのうとりだけ 3050m)農鳥岳(のうとりだけ 3025.9m)〜広河内岳(ひろごうちだけ 2895m)〜大籠岳(おおこもりだけ 2767.0m)〜白河内岳(しろごうちだけ 2813m)〜黒河内岳=笹山(くろごうちだけ=ささやま 2813m)〜白剥山(しらはぎやま 2237.2m)クリック地図 =最高峰北岳。最北小太郎山より南下)



 四日目は農鳥小屋から。途中から未知のエリアへと進みますが、今までの整備された縦走路とはだいぶかけ離れた野趣あふれる登山ルートでした。小屋もなく、水場も確保できないため、二日分の水を持っての縦走。久々に気合の入った一日になりました^_^; 

 H22年8月7日-12日(土-木)
天気;下記コースに記入
Member.2人(トシちゃん&sanae)



タカネビランジ(大籠岳の手前で)


H22年8月7日-12日(土-木)
天気;初日晴後一時雨、二日目〜三日目は晴
Member.2人(トシちゃん&sanae)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む。=は乗り物) 
8/7(一日目)晴:広河原6:20〜広河原山荘6:27-29〜白根御池9:50(テント泊)

8/8(二日目)晴:白根御池5:40〜小太郎山分岐8:24-43〜小太郎山山頂9:56-10:49〜小太郎山分岐12:04-19〜肩の小屋13:00(テント泊)

8/9(三日目)雨時々曇り:肩の小屋8:23〜北岳山頂9:23-38〜北岳山荘10:38-11:03〜中白根12:00-08〜間ノ岳14:10-18〜農鳥小屋15:30(テント泊)


  8/10(四日目)晴のち雨:農鳥小屋5:37〜西農鳥岳山頂7:00〜農鳥岳山頂8:14-37〜大門沢下降点9:25-36〜広河内岳山頂10:19-48〜大籠岳山頂13:08〜白河内岳山頂14:30〜ビバーク15:10(テント泊)

8/11(五日目)明け方まで雨。晴後曇り&小雨:ビバークテント場5:54〜笹山北峰山頂7:38-8:00〜笹山山頂(南峰)8:10-12〜大休憩9:00-26〜白剥山山頂11:06-53〜奈良田越12:30〜伝付峠16:21〜テント場16:35(テント泊)

8/12(六日目)曇りのち雨のち晴:テント場4:50〜東京電力管理小屋6:38-41〜大滝7:50〜建設中ダム8:25〜新倉湧水10:00-20〜ヘルシー美里(バス停)11:00・・・ヘルシー美里にて入浴。バス停13:59発身延駅行きに乗車。

(所要時間・・休憩時間含む)←省略