南ア・北岳(中編) 
(クリック地図) (きただけ3192.4m)
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 昨夜の夕暮れには周囲の山並みが少しの間眺められたということですが、疲れと寝不足で私たちは早々に眠ってしまいました。夜中は雨。翌日は雨の中でも展望が得られなくても、キタダケソウだけ見られれば良いと思っていました。・・・が、何と富士山や間ノ岳なども眺められラッキーでした。
H19年6月30日〜7月2日(土〜月)
  天気;曇り時々晴れ、一時雨(最終日雨)
  Member.2人

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 

1日目:芦安市営駐車場5:40=バス=夜叉神峠で停滞=バス=広河原(1510m)7:40-7:50〜白根御池小屋(2236m)11:00-20〜小太郎尾根分岐(2840m)14:35〜肩の小屋(3000m)15:15到着、テント泊

2日目:肩の小屋6:45〜北岳山頂(3192.4m)7:20-23〜キタダケソウ自生地7:40-11:00〜北岳山頂11:30-12:00〜肩の小屋12:25-45〜小太郎尾根〜肩の小屋16:20着、テント泊
 
3日目:肩の小屋5:15〜小太郎尾根分岐5:32〜白根御池小屋7:00-35〜広河原山荘9:20(乗合タクシー11:00発)=芦安市営駐車場12:45着
↑ キタダケソウ
【二日目】
 夜中の雨音でご来光は望むべくも無く、4時起床の予定は少し様子見でした。ご来光を仰ぎながらの朝食は無理でしたが予定より少し遅めに起き、野菜・卵・お餅入りラーメンで朝食を済ませます(朝は二人で一食分)。

6:25
 テントを出て出発。

 振り返ると、ん?お隣のインド人のテント(緑)のフライがありません。内側メッシュのままです。どうやら飛んでしまったようです。どうりで夜中の話し声がうるさかったわけです。声で何回か起こされました。何を話しているのか分からなかったのですが、こういうわけだったのですね・・。私たちが北岳に登って行く時にすれ違いましたので、この時はもう中にはいなかったようです。暑い国の人ですから、おそらく寒かったのではないでしょうか。

6:45
 トイレを済ませ山頂を目指します。トイレといえば、小屋の側でなく、小屋から離れたテント場に近いほうを使わせていただいたのですが、開山祭にあわせてオープンでしょうか、ボットントイレですがとてもきれいでした。つまり・・・・いっちば〜ん!*^-^*
・・・でも深くて緊張します^_^; お財布、携帯、デジカメ落とさないようにネ(^_-)-☆(三脚マンさんはバイオトイレでセーフだったようです。お互いに気をつけましょう^_^;)

 ガスガスですが、強い雨風でなくて幸いでした。

 両俣小屋分岐。

 実を言いますと、トシちゃん計画では今回ここから下り、仙丈岳を回ろうって言っていたんですよ・・・ここだけの話。もちろん、即却下ですよ。だって、・・・・でさえ行けないんですもん(結果的に・・・)。えっ?奥歯にものの挟まった言い方ですか?はい、これはいずれ分かりますから・・・ふぅっ! 第一、沢まで下ってもう一度3000m峰を登り返すなんて、私自身自信がありませんから。

 朝イチの登りは辛いですね〜

7:20
 北岳山頂。ガスで展望がありません。そういえば展望が無いのは初めてです。

 山頂はもう一度通るので一先ずお決まりのティカータスポーズだけ撮って、キタダケソウを見に行くことにします(そういえば、周りに人がいたんだよね・・・ガスに助けられました・・・か?汗;)

 下ろうとした時、丁度登ってきた方に「読んでます」と声をかけられビックリ。山頂には2,3分しかいませんでしたし、こちらは下ろうとした時、その方は登ってきたばかりで、すれ違う時でした。ありがとうございます。声をかけていただいて嬉しかったです。



 八本歯のコル分岐です。実はこのコースまだ歩いたことがありません。いつか通ってみたいものですが、また来ることもあるのかどうか・・・・^_^;

 標識には「この下のトラバース道 雪多く通行不可 北岳山荘」と書かれています。ガスのため見渡せませんがキタダケソウは見れると聞きましたので下りていきます。

 途中アイゼンが必要か登ってくる人に聞いたのですが、アイゼンが必要な所は通行止めだそうで、前日そこで滑落事故があったことを聞きました。まだ救助できず、そのままの状態だとか・・・

そして念願のキタダケソウ!





分岐を下りてすぐのところで既に咲いていました。
初めてのことで分かるかな?と思いましたが
丁度側に詳しい人がいたのでいろいろと
教えていただきました。




聞くところによれば、キタダケソウでもいろいろあるようで
時には八重のものや黄色いものもあるそうです。
今回は無かったそうですが・・・

キタダケソウって、八重に見えるのですが
これよりももっと八重って・・・・、かなりゴージャスですね〜




【チョウノスケソウ】

【チョウノスケソウ】

【オヤマノエンドウ】

【オヤマノエンドウ】

【チシマアマナ】

【チシマアマナ】

【ミヤマオダマキ(蕾)】

【シロウマナズナ?】

 稜線の近くで登ったり下りたりしてお花見を楽しんでいると、昨日会った「三脚マンと弱力女の登山日記」の三脚マンさん達と再び遭遇しました。ここでお二人が昨日は八本歯のコルの方から登ってきたことを知ったのでした。どうりで昨日は会えなかったわけです。

 トラバース道にはもっといっぱい咲いていたことを聞き、行ってみることにしました。お二人はこれから山頂へ行き、また同ルートを戻るということでしたので、また後で会えるかもしれません。写真を撮って、ひとまずここでお別れします。


オォ〜〜〜!あります、あります。
咲いてます、咲いてます!

♪見事に満開♪










 素晴らしいです。言葉もありません。

 展望はこのお花を見るために隠してくれたのかもしれません。

 行ける所まで行くとその先はこんな岩場をトラバースするようになっていました^_^; 足場が怖ろしい・・・、とても行く気になれません。

 先に目をやると雪渓が途中に残っています。あの雪渓があるためにこのトラバース道は通行止めになっているようです。

 ここまででストップ。

 間ノ岳はガスの中ですが、麓の北岳山荘は見えます。此処まで来たら、そのままトラバース道を山荘へと向かいたい気持ちも分かります。

 ふと眼下のテントに気がつきました。

 テント場であるわけがありません。どうやら滑落した方のようです。昨日は急を聞いて、山荘の方がテントを届けたと聞いています。単独の方だったそうですが、側でお二人付き添っているようでした。後から山頂で聞いたことですが、200mほど滑落で重症だそうですが、命は助かったようで何よりでした。

今までガスに包まれていたのですが、ヘリの音に目をやれば
そこには雲上に富士山が姿を現していました。




救助のヘリです




ガスの晴れ間を逃さず素早い対応でした


それぞれ思うことはあるかと思いますが
いろいろと考えさせられた場面でした。


救助の方々お疲れ様でした。
そして怪我された方が一日も早く回復されますように。

他山の石!
これからも安全登山を心がけようと改めて思います。


間ノ岳、中白峰もしっかり姿を見せてくれました。






陽が出て、いちだんと輝いて見えるキタダケソウ




 トラバース道分岐に戻り、パンとコーヒーでしばし休憩。

 三脚マンさんたちはもう下りて行っちゃったかな・・・と話しながら稜線に戻ると、まさに三脚を持った三脚マンさんがいらっしゃいました(^o^)

 そこでまたまた揃って記念撮影です(^^♪

 三脚マンさんの演出で、さぁ皆さんご一緒に♪

ところが、オット〜!
トシちゃん体が硬すぎ〜!



改めて!次はバッチリ決まりました!
ご本家のTiCAさん、いかがですか〜?(^_-)-☆



そして最後にもう一枚!
真っ青な空の下、ベストショットです。

三脚マンさん、素敵な記念になりました〜
ありがとうございます♪



11:15
 お二人とはここでお別れです。

 再び北岳山頂に向かいます。

【ハクサンイチゲ・・・これから一面に咲くことでしょう】

【キバナシャクナゲ】

11:30
 山頂もまだ青空が広がっていました。斜面に雪渓がまだかなり残っています。


↑ 青空ですが仙丈岳は隠れてしまいました。

 富士山も仙丈岳、甲斐駒も雲の中でしたが、青空の覗いた山頂でのんびりしました。翌日の天気は下り坂、今から下山すればバスの時間には十分間に合うのですが、明日雨でも今日を有意義に使って、明朝早めに下ろうということにしました。この後小太郎山に行くことにします(つづく)。