群馬県;角間山
(かくまやま 1981.2m)
クリック地図


 いつもながら天気次第の山歩き、この週末はお天気が良いという情報のまま展望とスノーシュー目的で前夜発の出発。途中峰の茶屋駐車場で休んだ後、鹿沢温泉の登山口へと向かいました。その間に予報に反した予報に変わってしまったようで・・・(泣) でもそれなりに楽しんできました^_^; 
H22年3月13日(土)
天気;曇りのち雪
Member.2人(トシちゃん&sanae)

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む。=は乗り物) 
鹿沢温泉登山口P9:30〜角間峠11:08-18〜角間山山頂12:20-13:15〜角間峠〜東屋14:10-30〜東屋のある分岐(コンコン平?)15:00-05〜鹿沢温泉登山口P15:30
(所要時間約6時間・・休憩含む)

↑ 角間山山頂で


 角間山の情報はインレッドさんよりいただきました(記録はコチラです)。


 午前8時ごろ、鬼押ハイウェイから眺めた浅間山。山頂には雲がかかっていましたが、その上は青空。この時はまだ晴れると思っていました・・・
 R144を田代湖の方から経由して鹿沢温泉へ。

 この頃には曇り空に変わり「展望は望めそうも無いから止めようよ・・・」と、トシちゃんのテンションも激下り^_^; 温泉にしようかと言いつつ準備を始めます(^^ゞ

 駐車場は温泉宿のかな?と注意書きを捜しましたが何も書かれていなかったので車を置いて出発します。歩いていったらこの先にも駐車場がありましたので、もしかしたら登山者はそちらを利用するのかもしれませんが、下山した時もクレームはありませんでした^_^; とはいえ未確認です。


鹿沢温泉から出発。
赤線がトラック(青線は入れていったルート)です。
最短コースをピストンの予定でした。

トシちゃんにGPSが起動しているかと珍しく聞かれ、
スィッチオンにしたと告げつつ確認すると
早々にバッテリー切れでした^_^;
早めに確認が出来てよかった〜



 鹿沢温泉、紅葉館(こうようかん)。こちらで有名な『雪山讃歌』が創られたそうです。下山後ここで温泉に入りますが、ひとまず前を通過して登山口へ。
 最初の登山口と書かれたところから登りますが、道路の先にも駐車場が見えました。そして、その側にも登山口があります(コースは分かれます)。

 この時は手前のこちらから歩き出しました。
 道路は除雪されていましたが、道路沿いの登山口から積雪。ツボ足では沈むので初めからスノーシューに。

 熊が出ますと注意書き。エッ?熊が歩いてるって?この熊は無害(だと思います、トシちゃん以外に対しては^_^;)ですからご安心ください。

 暖かくなったら要注意ですね(^^ゞ
 しっかりトレースがありましたがこの日の踏み跡ではありません。

 このカーブでトシちゃんが「GPSは機能しているか?」と聞いてきました。

 出発前にオンにしたから・・・と言いつつ見るとあれ?消えている。バッテリー切れでした。


 おかしいなぁ・・いつもすぐ気付くはずなのに・・・

 早めに気付いて良かったと言いつつ交換。
 カクマ入口と書かれた標識がありました。

 トレースもしっかりついていますので、しばらくはそのままのんびりと登っていきます。




 カラマツ林。春や秋はきれいなことでしょう。

 背後には桟敷山。

 途中でGPSを確認。ルートはずれていてもコースは辿っているから大丈夫でしょう。

 白樺の林は雪景色の中でも素敵です。

 気温は3度、あたたかく感じました。
 白樺林をウキウキした気分で登っていくと右手に目指す角間山方面。

 反対の左手には湯の丸山。
 空は相変わらず曇り。良くなると期待したのですが、こうして見えていた角間山方面も下山時には見えなくなってしまいました。

 こんな天気ですから人に出会うことはないだろうと思っていたら前方に男女お二人の姿が見えました。少し離れていましたがこちらから「こんにちは〜」とご挨拶。あとから、私達より少し先の駐車場に車を止め、そちらのコースから登ってきたのだと分かりました。この時は「こんな日に登っている人がいる・・」と、自分達を棚に上げ、お互いに驚いていたのでした(笑)

 この辺りから先はなぜかトレースが消失。彼らは直登していきましたので私達はどうしようかと迷いましたが、先ずは角間峠を目指して行くことにします。結局彼らも少し上から角間峠に向かっていました。
 雪は湿っぽくて重く感じました。春の雪です。

 歩きやすそうなところを選んでひたすら峠を目指します。
 角間峠。

 猿飛佐助が修行した場所だそうですが、猿飛佐助って架空の人物かと思っていました。モデルとなった人はいたそうですからその人のことなのかどうか?


 左へ行けば湯の丸山、右へ行けば角間山。
 この山域はレンゲツツジの群生地。6月中旬から下旬にかけてが見頃だそうで、国の天然記念物となっています。湯の丸山にも沢山咲いていたのを思い出します。

 角間峠で少し休んでから角間山へ。
 先ほどのお二人の後を追う形になりました。

 湯の丸山を背に。
 湯の丸山と烏帽子岳。登ったのはもう10年も前。積雪期にも登ってみたいものです。

 ひとまず尾根に上がり前方の角間山へ。この時は見えて良かった・・・と後から思うことになるとは思いもせず(^^ゞ

 先に進んでいるこのお二人のトレースのお陰で楽させていただきました^_^; 

稜線から改めて湯の丸山と烏帽子岳

 近くに大きく見えるはずの浅間山はすっかり雲で隠れてしまいました。

動画です。
音量にご注意ください。


 角間山山頂。先に到着のお二人に改めて御礼を言います(^^ゞ 群馬の方で、ガスガスの中での山並みをいろいろ教えていただきました。以前横浜にお住まいだったそうで、寒い山頂ながら話が盛り上がり温かい気持ちになりました(^^ゞ

 そして山頂は素晴らしい展望のハズでしたが・・・

 北正面の四阿山山頂はガスに隠れ・・・

 ここでも見えてた湯の丸山、烏帽子岳でしたが・・

 休憩している間に見えなくなりました(~_~;)
 それでも登ってきた時、浅間隠山方面も見えていたのでした(ズーム)。
 

 その手前、すぐ目の前にみえる村上山にも以前登ったことがあります。娘のスノボーに付き合って、鹿沢スキー場(鍋蓋山)で滑っている間に近場の軽い山をということで歩いた山でした。思いがけなく懐かしい思い出を呼び覚ましてくれた今回の角間山はそれだけでも嬉しいものでした。  

 もしかしたら晴れるかもと淡い期待をもって、冷たい風をよけられる場所でお昼休憩にします。パンと温かい飲物で済ませますが、それで充分♪少しでも荷物の軽いのがいいです^_^;

 期待に反してすっかりガスに包まれてしまいました。周囲の山は全く見えなくなってしまい、諦めて下山とします。

 もぅ・・トシちゃん遅いんだから・・・ブツブツ一人言いいながら待っていますが丁寧にオーバー手袋まではめているのを見て、「アッ、出せば良かったかな」と一瞬思ったもののまた時間がかかるのでやめてしまいました。
 そんな時に限ってこうなるんですよね^_^;

 下り始めて平らなところになった途端、沈んだスノーシューに雪の下の木の枝が引っかかって転んでしまいました^_^;

 ついた手もどんどん沈んで起き上がれず、もがく姿を写すトシちゃん。なんでこうなるの〜^_^;

 カモシカって体が重そうなのに細い足で軽々と動き回るのだからスゴイ!どうしてあの細い足が雪にとられないで走り回れるのだろう?私の手だってカモシカの足くらいには細いはず?!そっか、後ろの足が・・・問題なのネ(^^ゞ


 雪も降ってきました。すっかりホワイトアウトです。
 でもあとは下るだけ。

 ショートカットして下りちゃおう♪と思ったら笹のうえの雪はふわっとのっている感じで足が埋まるし抜き出しにくいしでトシちゃんも転びました^_^;
 ようやく立ち上がって軽快に下って・・・・

 ・・・と思ったら

 また見事に・・・雪遊び?!(笑)
 同ルートをピストンの予定でしたが、先ほどのお二人が歩いたコースを行ってみることにしました。彼らもやはり同じコースを戻る予定だったそうですが、今度は我らが歩いたコースへと向かわれたようです。

 様子を詳しく伺ってきたので安心して下っていきました。

 先ずは最初の東屋です。
 広いけどコンコン平はここではないのですね。

 椅子とテーブルが使えたので、ここでゆっくりコーヒータイム♪

 「コンコン平って狐がいるのかなぁ・・・」とトシちゃん。ナルホド・・・
 その間にも雪は降り続き、辺りのモノトーンの風景は水墨画のようにきれいでした。



 粉雪舞う角間山、山頂展望は残念でしたけど、今も昔と変わらぬと言われている歴史ある山域を歩けて満足な気持ちでした。

 雪原はお二人の踏み跡以外は動物の足跡だけ。たまたまお二人に出会ったことでコチラのコースに来ましたが、情報とトレースと、その上GPSがありましたから安心して歩けたと思います。

 そして二つ目の東屋。目印がありませんがコンコン平はここなのでしょうか?地図にも記載なく、標識があったとすれば埋もれていたか見落としたか?

ここでまっすぐ進みそうになりますが、鹿沢温泉への夏道ルートはここが分岐。夏道が雪で隠れているので要注意です。


GPSで確認していましたが
トシちゃんはまっすぐだと言い張り
この看板でやっと納得です^_^;


 東屋のほうに向かい、その前をそのまま直進して鹿沢温泉へ。

 丁度この時後ろから山スキーの男性(単独)が来ました。このコースだと納得しているはずなのに、トシちゃんはこの方向でいいかと念のために聞いています(-_-メ)

 この若い男性がまた親切な方でいろいろとお話しながら下りてきました。といってもその方はスキーですからお互い立ち止まっては話していたという感じです。群馬でこのように3月雪が降るのはおかしいと憂えていましたが、なぜか雇用問題の話まで^_^; 高校生の就職難や賃金カットの話など社会現象について熱く・・・というよりはやはり憂えていましたっけ。
 異常気象やら身の回りのことなど、こうして趣味に興じている中にも切り離せない問題点をそれぞれに身近に抱えているのだと改めて思いました。社会問題は自分達のこと、そう・・・誰だって悩みや苦労を抱えていますよね^_^;

 話しながらも30分ほどで登山口へ。ここが朝登った先の登山口。道路を挟んだ向こうが駐車スペースで、ある程度除雪されていました。


 道路に下りてトシちゃんが読んでいるのは雪山讃歌の起こりについて。

大正時代、京都大学の山岳部の人が
悪天候のためこの温泉地の宿で停滞中、
アメリカ民謡「いとしのクレメタイン」に詩をつけて、
それが広く歌われるようになったということです。

そのメンバーはその後南極越冬隊長や
海外の山の遠征隊長などそれぞれに
ご活躍だそうで、今更ながら
へぇ〜〜〜と思ったのでした^_^;


 北アルプスも富士山も秩父も見えませんでした。それどころか近くの山さえ展望はイマイチでしたけど歩いて良かった、歩けて良かった!

 ザックを温泉セットに代えて、紅葉館へ。湿っぽい雪だったので傘をさして行きました。
 私達は山からずっと雪でしたけど、このあたりは初めの内は雨で途中から霙、雪に変わったということでした。

 紅葉館。古い時代のスキー板が飾られていました。このスキーで滑っていた人はかなり裕福な人だったのかもしれませんネ。詳しいことは聞きませんでしたので分かりませんが。
 日帰り湯は一人500円。

 洗い場はシャワーや蛇口がなく、ぬるい打たせ湯があっただけ。シャンプーなどありましたが湯船の湯か、ぬるくて細い打たせ湯を使うしかありません。

 後から入ってきた常連のおばあさんと二人だけでしたが、話好きな方で、戦争時代のご自分のお産の話や子供さん(私より年上)のこと、病気したことなどいろいろな話をしてくれました。ここでもいい出会いがあったと嬉しく思っていたのですが・・・。私が湯船の湯をすくって髪を洗った後、そのおばあさんがその湯船で入れ歯を漱いでカパッと自分の口にはめたのを見た時は衝撃でした(汗;
 紅葉館を出ると更に激しい雪。きれいでした。

 次なる目的地、鹿俣山〜獅子ヶ鼻山へ向かうことにします。


途中見たこの光景は
今話題になっている八ツ場(やんば)ダムに関する
道路工事の現場です。

9割以上出来上がっているそうですが
政権が自民党から民主党になって、
これ以上の出費は無駄と
中止の方向にむかっているようです。



ここは政治を語る場ではありませんし
詳しい話題でもありませんが、
この途中でやめてしまうのはやはりおかしいです。




  生々しい現場を見て、働いてきた人の気持ちや関わってきた人の気持ちを考えました。いったい今まで何をしてきたのかと思われたのではないでしょうか。これだけ国や自治体の税金などからの出費をかけ、築いてきたものをここで否定するのはなんとも理解できないことだと思いました。

 計画の時点でもっと何とかならなかったものかと思っても、今となっては時間も出費も取り戻せませんが、今後の無駄な出費と切り捨てることは今までしてきたことを全否定するどころかこのまま大きな未完成品を残しておくことになれば危険この上ないと思うのですが・・・

 もし地震が起きたらどうなるのでしょう。取りやめるなら、いっそそんな心配が起きないよう全撤去してくださいなとつぶやきたくなるのは私だけ?もっともそれだって莫大なお金のかかることですから当然無理な話ですけど^_^;

 日々見上げる地元の方はやりきれないのではと思いました。働いてきた人々の思いもまたやりきれないことでしょうね。
 今日の下山時に出会った男性との社会問題の会話が甦りました。

 ・・・難しいことは分かりませんが、行政と現場との大きなズレを目の当たりに見た、一国民のつぶやきです。お聞き流し(お読み流し)くださいませ^_^;