氷ノ山は雪景色を見てみたかった。でもなかなか歩けない山域で、こうして歩けただけでも嬉しい。 午前は扇ノ山を歩き、こちらに移動してきた。登山口にはポンプで水が引かれ氷山命水と大きく朱書きされた看板があった。なぜかそばにはプレハブの小さな小屋があり、見張り番のようなおじさんがいた。おじさん?・・私もおばさんだ!でも年はおじさんの方が上のような気がする(^-^;・・・。自分がいくつくらいに見えるのか自覚していないが、トシちゃんを見れば似たり寄ったりのおじさんだ。 はじめは下山して来た人に登山道の様子を聞いていたのだが、そのおじさんがいたので別ルートのことを聞いてみた。とっても親切な人で、事細かにいろいろと話してくれる。コースは仙谷コースから氷ノ山越へ周回しようと思っていたのだが、岩や鎖場などがあり、少し雨模様のこの日は滑りやすくて危ないと言う。時間もエアリアマップのコースタイムとは違うようだ。氷ノ山越コースなら往復4時間あれば行ってこれると言うのだけれど、エアリアマップでは登り3時間、下り2時間弱なんだよね・・・。出発時間がもう正午になっていたため、少しでも早く登れるコースにしようということで、ここは素直におじさんの言うことに従い、氷ノ山越コースをピストンすることにした。
扇ノ山を下山したときは再び青空が見えていたが、はっきりしない天気でまた傘をさして登っていく。少し階段があったが全体的に良い道で歩きやすい。
小屋の中に入って休憩することにした。中にはご夫婦が一組、お弁当を食べていた。仙谷コースから山頂を経て歩いてきたと言う。登山口から山頂までは2時間(2時間半だったか?)くらいかかったそうだ。足元はズボンの方まで泥だらけだと見せながら、道は悪くて大変だったと言っていた。山頂からこの小屋に着くまでも何回か滑って大変だったとも話していた。
登山口で出会った人は東からの風が強く吹いてすごかったと言っていたし、小屋で会った今のご夫婦は足元がすごいと言うし・・どんなに大変なのかとやや不安な気持ちで歩いていたが、拍子抜けするくらい穏やかな登山道だった。 ブナ林と笹林で両脇は囲まれ、登山道の道幅は広い。多少ぬかってはいたが歩きにくいというほどではなかった。吹きさらしではなかったし、歩くと熱くなるので半袖で十分。人によって感じ方が随分と違うものだと思った。
天気が良くても稜線からの展望は限られていたように見えた。仙谷との分岐までくると前を歩く人影が見えた。こしき岩を巻いて山頂へ向かう。
その近くに大きなダイセンキャラボクがあると聞いていたので見回したが分からなかった。後から聞くともう少し下に下りたところだったようだ。 ガスがかかって残念ながら周囲の展望はまったく無い。小屋の中に入ると少し前を歩いていた2グループが食事中だった。それぞれガスを出して温かいものを作っている。今回持ち上げなかったのでちょっと後悔。でもおかげで小屋の中はいくらか暖かく感じた。小屋は氷ノ山越避難小屋より広い。土間があって直火ができるようになっている。ここでメールチェック。小屋の中は送受信しにくく、外に出るとすぐにつながった。
ゆっくり休んでから同ルートを下山。天気がよければ暑かったかもしれないし、ガスがかかっているおかげで展望より氷ノ山そのものを楽しめたのかもしれない(前向きに、前向きに・・・)。普通なら眺めた山をまた目指したくなっただろうに、遠いからそんな気を起こさないようにとのトシちゃんの強い願い(呪い?)が乗り移ったものか・・・無念!氷ノ山越小屋はそのまま通過して、一気に下山。 登山口ではあのおじさんがいて、ご挨拶。おじさんのアドバイスは正しかった。上でしっかりと休憩していたけれど、間違いなく4時間で下山できている。すこしおしゃべりし、温泉情報も教えてもらった。すぐ近くのふれあいの里氷太くんで、500円で入れると言う。すぐに入れるのは嬉しい。お礼を言って早速温泉へ。この日は幸い空いていて、気持ちよく入浴できた。 このあとは荒島岳へ。 |
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