九州・阿蘇山、烏帽子岳、杵島岳 (あそさん1592.4m、えぼしだけ1337.2m、きねしまだけ1270m) |
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活火山の脅威、そして雄大な阿蘇山系を堪能 | |
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H13年8月17日(金)当日知人宅発 天気;晴れ(阿蘇山頂はガスっていた) Member.1人 【コ ー ス 】 【阿蘇山】仙酔峡登山口8:15〜(仙酔尾根)〜高岳10:05-10〜中岳10:25-30〜分岐11:30〜火口西駐車場(下)11:40 【烏帽子岳】グラススキー場側登山口12:15〜烏帽子岳山頂12:55-13:05〜草千里登山口13:40 【杵島岳】登山口14:00〜杵島岳山頂14:25-45〜(同ルート下山)〜登山口15:00 【阿蘇山(杵島岳山頂より)】右 2001年夏休みは家族三人で九州旅行をし、観光と山行を楽しみました。 【序】 【本文:阿蘇山(仙酔峡〜高岳〜中岳〜砂千里)】 仙酔峡で車から降り、写真を写して貰ってから夫は娘と共に車で去り、一人で仙酔尾根へ。山頂方面はまたもやガスっている。ついてないなぁ・・・しかも一人だよぉ・・・街の方は天気が良いというのに。 仙酔峡ロープウェイはまだ動いていなかった。駐車場には中高生くらいの子供達が数名散らばってそれぞれの時間を過ごしていた。どうやら皆一緒のグループらしい。どのコースを行くのか分からないが、登山者ノートに記帳して先に出発する。記帳ノートによると、1時間前に先行者2名がいた。歩き出すと引率者らしい人の集合をかける声が聞こえてきた。さてどのルートを行くのだろう。 仙酔尾根は岩の多いルートだった。歩き出したらここもまた印がついていて、道を間違えることもなさそうだった。一人黙々と登っていく。 間もなくして振り返ると、子供達がロープウェイの下のルートを登っていくのが見えた。こちらはどんどん高度を稼ぐのに、ロープウェイ側のコースは緩やかで遅々として進まないように見える。あっという間に火口東駅の位置まで行ったように見えた。 何となく人の声が聞こえて何度か振り返るのだが、人がやってくる気配はない。そのうちラジオから流れるような声。幻聴だろうかと思っていたら、ロープウェイが稼動しているのに気がついた。アナウンスや音楽が流れていたのだった。遭難者の亡霊でなくて良かった・・・と心底ホッとする(オーバー?)。 それからは気を取り直して快調に登っていく。とはいえ昨夜少々寝不足だし、見上げれば相変わらず山頂はガスの中で、少々気持も落ち込む。 いよいよガスの中に包まれ緊張する。ルートを踏み外さないよう、いざとなれば同ルートを下山する覚悟で進む。数メートル先がもう見えなくなっているが、ルートはしっかりしているようだ。 高岳の標識が見えてきたので近寄ると、年輩の男女二人が休憩していた。同ルートを歩いていた先行者だった。写真を写して貰って少し話した。ここには4,5回だったか来ているが、展望に恵まれたのは少なかったそうだ。本当はとても展望がよい場所なのにと、とても残念そうだった。私も期待していただけに、そして何回も来れる場所でないだけに残念だった。でも来ることが出来ただけでも良しとしよう。
そのお二人は中岳の方から仙酔峡に戻るということで先に行った。私も少し休憩してから先に進むことにする。こちらは一人だからすぐに追いつき、途中から話しながら歩いていった。邪魔しては悪いと思い先に立って、行こうと思うのだが、後ろからいろいろと話しかけてくれる。こうして中岳まで一緒だった。そこで分かれたが、その時もご丁寧に「この先は標高が低くなっていくから火口が見られるかもしれませんよ、登山道は広いので心配はありませんよ」とアドバイスしてくださった。あとから思えば一人歩きの私を気にかけてくれていたのかも知れない。
一人で中岳山頂に立ち、目を凝らしているとかすかに下が見えた。
火口西の方へ歩き出すとガスで見えなかった数メートル先も見えるようになってきた。火口も見えてきた。ラッキーと思わず喜び写真を写しながら行く。どんどん高度を下げていき振り返って見上げると、山頂はやはりガスの中だ。
下りると砂千里と書かれて、砂原が広がっていた。こんな場所もあったのだと驚かされる。そういえば、久住にも北千里浜という広い砂原があった。左側の尾根を行こうか迷ったが、足跡やタイヤの跡があったので、尾根に添って砂原の方を歩き出した。周囲の展望は利くし、空も青空だったが、歩いてきた山頂方面はいつまでも濃霧だった。
砂原はやはり歩きにくいし低い位置で見通しも悪いので尾根の方に登った。火口西の方に人や車が沢山見える。10分ほどで駐車場に着いた。夫に電話してみると、来てくれるという。駐車場で昼食を食べながら待っていると観光客から次々に写真を写してと頼まれた。ここから見る阿蘇もこれから登ろうとしている烏帽子岳もくっきりと美しく見える。山頂での見通しの悪い登山道が嘘のように思えた。
やがて我が家の車が見えたので烏帽子岳をバックにカメラに収めた。その時上の駐車場の方から車が下りてきて、駐車場の入り口に立っていた私の側に止まった。うちの車が入れずその後にストップしたのと、車からスピーカーで強い亜硫酸ガス発生により至急下山してくださいというのがほぼ同時だった。うちの車の後、3台くらいで上ってくる車は止められていた。危機一髪というか、これもラッキーというか、車に乗り込んで早々に下っていった。
ロープウェイ阿蘇山西駅の駐車場はOKのようだった。そのまま烏帽子岳の登山口に降ろして貰い、そのまま夫は娘のところに戻っていった。
【本文:烏帽子岳】 日射しは強くなってきたが、時折吹いてくる風は涼やかだ。阿蘇山麓の気持のいい空気だった。草千里やハイウェイ沿いの駐車場、店に溢れる人並みが見渡せた。この時期こんなところを歩くのはよほどの物好きなのか、誰にも会わない。
直下の急登を登って山頂に到着。娘は南側の御竈門山(おかまどやま)山麓でパラグライダーをやっているというので眺めたが、ちょうどお昼時で休憩なのか、跳んでいる姿は見えなかった。そこから阿蘇山やこの後に歩く予定の杵島岳をしばらく眺めていた。山頂は狭く木陰がなくて日射しは暑かった。間もなく西側ルートを登ってくる二人がいたので少し待っていた。若い男性と女性だったが、「もっと歩いていると思ったら少ないですね」と同様の感想を言っていた。
先に下山し、今度は西側ルートを行ってみる。こちらの方が歩きやすい道だった。同ルートをピストンする人の方が多いのかも知れない。そこからの眺めも綺麗で見飽きない。お花や風景写真を撮りながら下りていった。
【本文:杵島岳】 立ち並んだ店のはずれに登山口はあった。小さな子供連れの家族が数組歩いていた。道は山頂近くまで舗装されていて階段も小刻みな石段になっていた。何とも都会的な山だった。ずっと展望は良く、こちらも風が涼やか。ツリガネニンジンなども沢山咲いていて、烏帽子岳よりは見頃できれいだった。
山頂にはなんと数頭の牛が寝そべっていてびっくりした。じーっとこちらを見つめているのでタジタジになる。先着の家族連れも当惑していた。そこから周遊するルートがあるはずだが分からなかったので、まあいいやと、牛から離れたところに腰を下ろし、のんびりと展望を楽しんだ。こんな小山が我が家の隣りに欲しいと思うような居心地のよい山頂だった。そこからまた夫に電話してみる。娘のパラグライダーはまだ2時間ほどかかりそうだという。電話を切ってさてこの後どうしようかと考える。バスが出ているかも知れないと、とにかく下山することにした。15分で駐車場についてしまった。
駐車場でバスのことを聞くと反対方向にしかバス路線がないという。歩いたら1時間ほどはかかる距離だが、娘のところに行けばまだ跳んでいる姿が見られるかも知れないと思い、歩くことにした。そこでゆっくりしていればいいものを・・・。山とは違い、車の通る舗装道をとことこと行く。ここで知人宅で戴いた自家製のトマトをかじりながら歩く。観光ドライブの多い中、恥ずかし気もなく、また年甲斐もなくワイルドなことをしていると、我ながら思いつつ。
一時間ほど歩いて最後の工事中のトンネルを抜けると交互通行で信号待ちしている我が家の車があった。風が変わったため、パラグライダーは早めに終わったということだった。なあーんだ、がっかり。車に乗り込んで、結局また元の道を走っていくことになった。草千里の駐車場に待っていれば良かったのにと多分3人とも思ったのだろうが、そのことは誰も口にしない。どちらも「おもしろかった?」で話しが盛り上がった。
阿蘇ファームランドで店をぐるりと眺めてから、その側の火山温泉という所に入った。中には沢山の種類の湯船があり、楽しめる。シャンプー類や設備も整っていて500円は安い。
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