H18年01月21-22日(土日) 天気;晴れ Member.2人(夫婦) 【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 1日目;渋の湯駐車場11:00〜唐沢鉱泉分岐12:15-55〜黒百合ヒュッテ14:15(テント泊) 2日目;黒百合ヒュッテ7:15〜東天狗岳山頂8:30-50〜黒百合ヒュッテ9:40-12:10〜中山山頂13:00〜中山展望台〜高見石13:50-14:15〜賽の河原14:35〜渋の湯15:55 |
【天狗岳:中山峠から中山に向かう途中で】 |
週末は関東南部にも降雪の予報が出た。奥多摩や丹沢、高尾山でも雪山を楽しめそうだったが、以前から天狗岳にまた行ってみようかと心積もりしていた。先月、桜平から根石岳までは行っているが、荒天のため天狗岳を目の前にして引き返していた。そのせいもあるが、そのあとのheppocoさんの天狗岳山行に誘発されていたせいもある。heppocoさんの素敵な写真を拝見して、昨年の素晴らしい天狗岳からの展望を思い出してしまった。 幸い関東の雪予報は時間がずれて降り始めは夜半からだったのが、明け方からになった。道路はまだ大丈夫そうだということで土曜朝早めに出ようということになった。しかし日ごろの寝不足と疲れで結局5時ごろ起床、6時ごろ出発。屋根にはうっすらと降り積もっていたが、道路はまだ積もっていなかった。 検査入院している夫だが、土日は検査が無いため外泊中。運動は勧められているので、お医者様公認の山行だ。その夫の運転で一般道から中央道へ。運転は夫に任せ、コンビニに寄った後、私は眠ってしまった。笹子トンネルを抜けると雪はほとんど降っていなかったらしい。出てきて正解だった。 |
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中央道をおりたあと、途中でナビの言うことをきかずにうろ覚えの道を行ったら道を間違えてしまった。幹線道路に雪は無かったが、少し山沿いを行くとアイスバーンになっている。 元の幹線道路に戻って奥蓼科温泉郷へ。渋の湯まではバスが入るため、道路は除雪されていた。タイムロスしながらも渋の湯の駐車場に到着。駐車場代は一日千円、しっかり二日分で二千円だった。高いが側にはきれいなトイレもあり、重宝。 11時出発。 |
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硫黄のにおいがする渋の湯温泉の前を通り、渋川を渡る。橋の手前に登山届けの箱があるが雪が積もって出されている様な形跡がない。(写真は橋を渡ったところ) 橋を渡ると登りになり、徐々に高度を上げていく。久しぶりのテント泊、重い。今年は初めてだ。 今回私はオニューのザックで夫とオソロ(アークテリクス)だ。レディス用にしたので、肩にかかる負担が前のもの(今は夫用になった)より楽なように思える。 |
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前を行く夫の背負っているものが以前sanae用だったもの。よくこんな大きなものを担いでいたものだ!これを担いでいると二日目には肩が痛くなったものだが、これは男性用だからだと思っていた。ところが二日目、夫も同じ右肩の方が痛くなるのだった。 もちろん歩き初めのこの時は分からない。大きさが逆転して夫が大きいのを持ってくれるのが嬉しい(って、これあたりまえじゃん!)。重量は20キロ弱で両方同じようなものだけれど・・・・(-.-;。 雪が降るというのでワカンも持ってきたが不要だった。 |
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病院での規則正しい生活、栄養管理された三食昼寝付きの夫は元気がいい。生活改善のトレーニングをしつつ、今回の山歩きのために5階までの階段を日に数回昇り降りしていたらしい。 仕事の電話番などで家を出られない私のほうが運動不足、睡眠不足。足りているのは栄養(過多?)だけでへたり気味。どうも馬力が出ない。珍しくコンスタントに登っていく夫を見上げながら、私も入院したい・・・なんて嘘々!熱くなって途中でスパッツも外してしまった。 それでも写真を撮りながら、休憩もしながらゆっくりと登って行った。 |
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唐沢鉱泉の分岐に着くと夫はもう座って待っていた。どうした!元気が無いぞsanae!あぁ情けなや! 12:15。ちょうど昼時だったので、ここで昼食。夫はその前に病院の宿題を済ます。薬も飲んで、サンドイッチとコーヒー。 ここで食事の人も多く、通過していく人も多い。さすが人気の山。 出発しようとしたらメールの振動。切るのを忘れていた。マナーにしてあったので危うく聞き漏らすところだった。ということは発信できるということ?!早速メールを打った。 |
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ここまで来るとしばらくは平坦な登山道。ようやく足並みを揃えて順調に歩いていく。樹林帯のもこもこ雪が可愛らしい。自然の雪だるまがそこここに並んでいる。 途中で休憩したとき木々の間から南アルプスらしい山並みがかすかに見えた。天気は曇りだが薄日がさしている。雪の中を歩くと思っていたのでこれは想定外。 雪は降っても降らなくてもそれなりに楽しい。 |
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黒百合平に近づくと、右の斜面で滑落停止訓練やビバークのやり方などトレーニングしているパーティがいた。 その光景を眺めながら黒百合ヒュッテへ(14:15着)。テン場代(一人1000円)を払って番号札をもらいテント設営。ここは通年営業なので登山者が多い。この日の宿泊者は70名くらいと言っていた。きれいな水洗トイレで、7つか8つあり、ペーパー付き。 |
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一方テン場はこんな感じ。少ない。雪で隠れていたが、板があるので雪慣らしをしないで済み、テントを張りやすい。 気温はかなり下がりそうなので、今回は冬季用フライも持ってきた(一番手前のテント)。夜中から明け方にかけてマイナス21度になったが、シュラフに入るとお陰で熱いくらいだった。特筆すべきは今回初使用の象足。内外動き回れてこれは快適だった。 夕飯はおでんとうどんで体が温まる。今回は夫のためにアルコール抜き。ホット梅酒が恋しかった(笑)。 夜中は風も無く満天の星。月もきれいだった。 |
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【二日目】 のんびり起きようと思っていたが、昨夜6時ごろからシュラフに入っていたため体が痛くなって起きだした。 マルタイラーメンで朝食を済ませ、空身で天狗岳へ向かった。ニューザックの天蓋が外れるので、その中にテルモスなど入れて。最初にして即役立って嬉しい。(左写真は天狗岳下山後に写したもの) 天狗岳には何回か登っているし、このコースも夏は来ているが、積雪期は初めてだった。一度黒百合ヒュッテ(テント泊)まで来ながら、吹雪で撤退していた。今回は雲ひとつ無い晴天だった。 |
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途中視界が開けたところで北アルプスの山並みが一望。北八ヶ岳の北端蓼科山の頭も見えてきた。 風が強く表面の細かい雪が舞い上がり、容赦なく顔にぶつかってくるので顔が痛かった。 |
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そして前方には天狗岳(左が東天狗岳、右が西天狗岳)。 | |
ニュウ(手前)の奥の方には浅間山。 | |
前に大人数のパーティがこの通り(年配者が多かった)。危ないのでくっつかないように、少し間隔をあけて、登ることにした。 同じくこの後に続いた別のパーティの、ベテランらしい若いリーダーが、危ない登り方だと批判していた。確かに先頭(たぶんリーダー)が遅く、全員が団子状態。一人転んだり滑落したりしたら数名巻き添えになる可能性があっただろう。風の強い山頂直下では見ている方が怖かった。 |
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狭い山頂はおかげで大賑わいだった。 先ほどの若いベテランリーダーのパーティは東天狗のピークを踏んだ後、混雑しているからと、即座に西天狗(左写真)へ。 |
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先着の団体が下山した後、360度の展望を満喫。 とにかくとても寒かったが、熱いコーヒーを飲みながらしばしの静かな山頂を楽しんだ。ペットボトルのスポーツドリンクは見事に凍結! 私たちも西天狗岳に行くつもりだったが、風が強く行く気が失せてしまった。写真を撮る間も目をずっと開けているのがつらかった。 「トシちゃん、ちゃんと目を開いて!あっ!いつもの顔ね!」 |
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【八ヶ岳(硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳)と南アルプス:東天狗岳山頂より】 |
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西天狗岳に未練を残しながら同ルートを下山。正面には蓼科山や車山、北アルプスが広がる。 風が痛かった。 |
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樹林に入ってやっとホッ! | |
(9:40-12:10) 黒百合ヒュッテにもどり、テントを撤収。そのまま同ルートを下山しようかと思ったが、西天狗もやめてしまったし、いいお天気でもったいないので中山の方から回って渋の湯に下りることにした。 ということで、お昼はのんびりここで済ませてから出発。 |
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中山峠から少し登ると背後に登ったばかりの天狗岳が威風堂々と見える。その左の陰に硫黄岳も見える。 その左の奥には金峰山のシンボル五丈岩が見え、奥秩父、奥多摩方向だとわかる。 |
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天狗岳を背にして中山へ向かう。樹林帯で風は幾分さえぎられるが相変わらず氷点下の世界だ。寒い。ずっと上着を脱ぐことはなかった。 | |
中山山頂に近づくと、秩父、奥多摩方面の眺めがいい。 | |
中山山頂は樹林帯になってしまう。少し下ったところが中山展望台。広々として北アルプスが一望だが山頂に雲が出てきていた。 中央アルプスも見えるが南アルプスの方は見えなくなってしまう。 吹きさらしで寒いため早々に高見石方面に下る。 |
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ひたすらの下り。以前はここを登ったのだがけっこう大変だったのだと改めて驚いた。 | |
下りがやや平坦な登山道になると間もなく高見石。ここも展望がいいのだが、今回は充分展望を楽しんできたのでゆっくり休憩だけ。 温かいお汁粉を注文して食べた。小さなお餅が三つも入って一人前450円。汁が薄かったが美味しかった。 途中から夫がザックのせいで右の肩が痛いと言い出していた。私のときと一緒だ。ここから肩の部分をぎゅっと狭めてみたが、あまり痛みは変わらないようだった。高いザックだったのに・・・ |
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高見石から渋の湯への分岐をすすむ。ここから渋の湯までのコースも初めて。トレースはここもしっかりあった。 樹林帯を緩やかに下っていくとやがて賽の河原に出る。団体が登ってくるところだった。 すれ違って先に進むがここもまた風が強かった。 |
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団体は20人くらいいただろうか。私たちが下ってきた道を登って行った。 私たちはその団体のトレースを辿って下っていくが、早くも風でかき消されていた。 |
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大きなお地蔵さんにこんにちは。 | |
賽の河原を振り返るとこんなに石がごろごろしている。 | |
樹林帯に入り、のんびり下っていく。殆どずっと下りなので楽なコースだった。それでも一度休憩して渋の湯へ。この風景が目に入るとホッとする。 今回は温泉には入らず、そのまま帰ることにした。中央道も一般道も空いていて順調に帰宅。 |
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