川柳
【家族編】 |
|
惜しくない命と言いつ飲む薬 |
2006-01-30 |
八十代老人会じゃまだ若い |
2005-12-13 |
娘は母の中年太りに厳しい目 |
2005-12-12 |
孫とさす将棋のハンデ下戸の酒 |
2005-12-02 |
おじいちゃんの子から孫へと懲りぬ夢 |
2005-12-01 |
まだ女捨てちゃいかんと老いた母 |
2005-11-28 |
惜しくない命地震で嘘とバレ |
2005-06-15 |
DNA 孫の仕草に 見て苦笑 |
|
咎めない 母の笑顔が 胸を突く |
|
子の姿 孫の仕草に 重ね見る |
|
盛り上がる サッカー孫の 初ゴール |
|
デザートと 言って薬を 母は飲み |
|
人見知り 慣れた頃には さようなら |
|
社会人と なって語らう 娘は父と |
|
七五三 カメラにデジカメ ビデオ向け |
|
親父の背 まだ大きいと スネかじり |
|
孫を抱き 慌ててはずす ネックレス |
|
昔二歳 だったと話す 三歳児 |
|
山歩き 肩が凝ったと 六歳児 |
|
テレビ見て 返事をしてる 老い独り |
|
可愛くて 孫の躾は 一抜けた |
|
雨音が 孫の寝顔に 子守歌 |
|
子への夢 懲りずに託す 次は孫 |
|
ご飯粒 ついているよと 孫が言い |
|
娘の胸へ 注ぐ視線を 睨む父 |
|
いなくても いても気になる 娘の彼氏 |
|
赤ずきん オオカミ襲うなとメール |
|
シンデレラ カボチャになると 子にメール |
|
生活費と 感謝を添えた 初任給 |
|
いつからか 子に叱られる 私いる |
|
姪よりは 先に結婚 したいと娘 |
|
嬉しくも 寂し子の名の 初健保 |
|
颯爽と 歩く背中を 押す期待 |
|
ほっぺにチュッ この手に抱ける 今のウチ |
|
母さんは 正しいけどと 子の主張 |
|
ゲームとて 大人げないです 孫相手 |
|
父は娘の アッシーそして ミツグくん |
|
剪定に 子の思い切りの 良さを見る |
|
娘いて やっと時代に ついていき |
|
子と孫の 不出来の元だと 笑う母 |
|
セールスの 姿に想う 子の暮らし |
|
孫頑固 誰譲りかと 押し付け合い |
|
彼一人 分けてあげると おばあちゃん |
|
スポンジが 水吸うような 孫の語彙 |
|
皆笑顔 孫に魔法を かけられて |
|
家族皆 出かけた後の すきま風 |
|
若き日の 恋語る母 眩しくて |
|
前向きな 母の口癖 インプット |
|
気がかりは 家で飲まない 娘(こ)の酒量 |
|
買ったとは 言わずに孫へ カブトムシ |
|
悲しみを 笑顔に隠す 祖母の皺 |
|
娘待つ 秋の夜長の 時の音 |
|
幼きは からだを張って 意思表示 |
|
ネクタイの 締め方教え 父の顔 |
|
孫の声 聞こえ祖父母も 甘い声 |
|
年頃で 居ても留守でも 気になる娘 |
|
新製品 子は待ち親は 値下げ待ち |
|
おさな子の 秘密に出来ぬ ないしょごと |
|
預かりし 2才の孫に 世話やかれ |
|
幸せな 戦場にいる 孫の世話 |
|
きれいだから 化粧しないと 二歳の子 |
|
孫にみる 我が子の仕草 セピア色 |
|
曾祖母の 世話焼き悦の 孫二歳 |
|
二歳の子 きれいになぁれと 顔洗い |
|
孫帰り 静けさに幻聴(き)く 孫の声 |
|
たかが二歳 されど二歳の 存在感 |
|
これなあに 三段腹を 孫が指し |
|
似てますと 言われ心配 孫の末 |
|
孫が来て 喜び帰れば ホッとして |
|
子への愛 夫へ戻り 孫に行き |
|
内定に 「卒業しよう」と 言う娘 |
|
二歳児が 叱られ背を向く 自己主張 |
|
言い寄られ 困っていると 八十歳 |
|
走馬灯 孫の仕草に 我が子見る |
|
四世代 集って数では サッカー出来 |
|
川柳の 一句に笑う 三世代 |
|
人見知り ようやく慣れて 孫帰る |
|
感動の ドラマに涙す 反抗期 |
|
ミニチュアが 今やコピーの 親と子に |
|
試験前 自信か捨てたか よく寝る子 |
|
「ババア」と言う じじい予備軍 反抗期 |
|
遺言は 言っとく「親より 先死ぬな」 |
|
曾孫見る 父も童に なりて笑み |
|
又何か したでしょその目が 泳いでる |
|
夫分かりかけてきた頃 子が分からん |
|
一人ずつ 減って大きく なった鍋 |
|
恋人の 電話か寝起きの 声笑う |
|
みんなママ だから母の名 呼ぶ迷子 |
|
親元気 ネットで繋がる 子との距離 |
|
子供から 父へ母へと 回る服 |
|
ドラマ見て 世間は狭いと 十二の子 |
|
おぎゃーっと ちちはは、じじばば 生まれたよ |
|
娘(こ)の着物 孫に引き継ぐ 七五三 |
|
むかし子が 今孫一番と 目を細め |
|
帰る孫 一緒に行こうと 誘われて |
|
花嫁に させぬと新パパ 初節句 |
|
人見知り ようやく慣れて 孫帰る |
|
見えにくい 子供の世界 携帯で |
|
臥す父の 握り返してくる元気 |
|
禁煙を 教えし父の 脳梗塞 |
|
めげぬ子が 「トンビが鷹に・・なってやる」と |
|
障子貼り 何時(いつ)孫の手に かかるやら |
|
要らぬもの 各部屋配る 子の掃除 |
|
居心地が 良さそな娘(こ)の末 気にかかる |
|
喪中でも やっぱり出ます お年玉 |
|
千代紙を 折る指先に 祖母の顔 |
|
|
|
|
|
|
|
全て自作です。限られた言葉の構成なため、もしかしたら、似たような作を作られている方がおられるかもしれません。その節はけっして盗作ではないのであらかじめお断りしておきます。又、新聞に投稿し採用されたものも一部含まれています。日付の無いのは日付付きのもの以前のものです。(2000-11-15)