猛スピードで駆け抜けていった台風で土曜は雨。今回トシちゃんはツーリング。台風だというのに土日に一泊で出かけました^_^;

 sanaeはさすがに土曜日の山行を取りやめましたが、翌日は台風一過の秋晴れという予報。次なる紅葉めぐりはどこにしようかあれこれ考えて金峰山に決定。

 前夜9時少し前に出発。ガソリンを補給して中央道へ。早朝夜間割引を利用のため談合坂、双葉の両SAで時間つぶしの休憩。雨は途中であがって、空にはきれいな月が出ていました。零時を過ぎて須玉ICを降ります。ナビに導かれて瑞牆山荘へ(マップコード537774083)。一人の時は特に便利に思えるナビですが、時々思わぬコースを通らされるのが困りもの・・・

思わぬ道、先ずはみずがき湖から塩川沿いのR610を通って瑞牆山山荘へ。なぜに山荘が右にあるの?あぁ反対側からきたのね・・・と頭の中を整理しつつ無料駐車場へ。事前に地図くらい見てこなきゃだめじゃんね(いつもナビ過信)^_^; 

 雨はあがり、きれいな月が出ています。3時間ほど仮眠して4時起床。一人だと用意もすぐ済み、出かけるにはまだヘッデンが必要。ということでもう一眠りすることに・・・^_^;

 結局6時過ぎに起床。それでも駐車場に車はまだ数台でした。

 駐車場から登山口へ。

6:25
 瑞牆山荘側のトイレを借りてから出発します(トイレの建物の中には更衣室もあります)。

 朝で光がまだ足りませんが、黄葉、紅葉がとてもきれいです。

 途中休憩しているご夫婦に追いついた時、「縦走ですか?」と聞かれました。38Lですが、いつも大きなザックに見られます。今回は一人なので、いつもはトシちゃん担当のツエルトもポールと共に入っています。荷物は軽くしたい気持ちいっぱいですが、やはり必要なものは一通り入っていますから重いのは仕方ありません。でも肝心なところでミスをしていることに、この後気付くのです。



 木の間から瑞牆山が見えてきました。この辺りの紅葉はまた一際きれいです。


7:09
 富士見平。大きなテントが一張だけありました。

 以前ここでテントを張ったことがありますが、もう5年前のことになります。今回瑞牆山はパスして金峰山へ。

 富士見平周辺の紅葉はきれいでしたがもう散り始めていました。

 富士見平を過ぎると落葉松やコメツガなどの針葉樹が多くなります。

 針葉樹と広葉樹の落ち葉は前日の台風でかなり落とされてしまったものなのでしょう。



 

 雪です。

7:58 大日小屋の周囲は真っ白でした(下左)が、
下山時には殆ど融けていました(下右)。



大日小屋のキャンプ場も同様です
左下は登山時、右下は下山時



 大日岩直下の登りで先ず気を遣いました。この日当たりの良いところで休憩しようと思ったのですが、とにかく通過します。

 安全なところまで登って振り返ると八ケ岳♪

 小川山分岐(大日岩)にはベンチがあります。人がいたのでここも通過しますが、ちょうど出発するところでした。休憩したかったので立ち休みして見送ります。 

 ベンチまで戻るのも面倒だったので、お茶を飲んだ後、結局そのまま後ろからゆっくり進むことにします。

 この登りでは、大人数のパーティと何組もすれ違いました。前夜金峰山小屋に泊まったツアーの人たちだったようですが、台風の中よくぞ!とびっくりでした。ツアーってある意味コワイです。

 木の間から五丈岩の見えるところもありましたが、樹林でしばらく視界の遮られた登りです。

9:35-37
 砂払いノ頭。ここで富士山がど〜んと目の前に。




南アルプスも♪
鳳凰三山も見えるはずですが目立ちません。
手前に見える稜線は茅ヶ岳、金ヶ岳でしょう。



 先に進むと梯子です。以前もあったような気がするのですが、ちょうど登っている時、後から来たオジサンが「梯子ができたんだね〜、前はなかったのに」と言っていました。はて?いつからあるのだろう?

 雪がついているから、この梯子が無かったら登れなかったな・・・(下山時撮影)

 五丈岩への稜線が見えてきました。

 あと一息だ!と思ったのは甘かったと、すぐ思い知ります。

 このあたりで、先ほどより前後して歩いていた四人グループがアイゼンを装着しました。ピッケルまで持っていましたのでびっくりしましたが、山岳会のようで、トレーニングを兼ねていたのかもしれません。

 その間に先に進みます。

 ところがここでブレーキ。下山時に上から写したものですが、この岩を攀じ登るのが難しかった!

 そこへ梯子のところで話したオジサンがやってきました。このくらいならアイゼン使うほどでもないよと言いつつひょいと登っていきました。でも私の様子が気になったらしく、ザックをつまんで一緒に持ち上げてくれました。猫ちゃんスタイルです^_^; お陰で助かりました。

 そのオジサン(オバサンに言われたくないか!笑)、この先こいつは大丈夫かいな・・・と思ったに違いありませんが、さりげなくそのまま先に行かれました。いや〜、助かりました!年のころ60代か70代?一眼の大きなカメラも持って、身の軽いこと!

 でもまたまた試練です。そこへ今度は先ほどの四人パーティがやってきましたが、なんと全員が12爪か10爪アイゼンです。やはり前後して歩いていた若い単独女性も一緒ですがアイゼンは持っていないそうで、エスコートしてあげているようでした。皆さんにはもちろん先に行って貰いましたが、さすがに安定した登り方でした。

 私も念の為に入れておいた4爪軽アイゼンを出すことにします。軽アイゼンといえば通常6爪を使っていますから4爪はちょっと心許ないです。

 丁度下りてきた人が「上はアイゼン無しでも大丈夫、ここだけですよ」と声をかけてくれますが、ここがどうにも滑って登れません。

 アイゼンをつけ、その後も何回か引き返そうかと思いつつ滑りやすい岩を攀じ登っていきます。でも五丈岩まであと少し・・・

 あと少しなのに、4爪アイゼンが外れやすかったりして無駄なエネルギーを使います。ザックに入れるとき、6爪にしようか迷ったのに、なぜ6爪にしなかったのかと悔やんだのでした。まさかこんなに雪があるとは・・・

山頂まであと一息ですが、
富士山を眺めながら息を整えます。
*
落葉松が黄金色になりはじめています。
この眺め大好きです。



 先ほどの人たちはもう山頂に着いたようです。

10:50-11:45
 金峰山山頂。私も無事到着です♪

 金峰山山頂より360度の展望

 台風一過の澄み渡った青空の下、素晴らしい山岳展望でした。

 東側、朝日岳、国師ヶ岳、北奥千丈岳方面。大弛峠への稜線。

五丈岩:山頂より
(五丈岩の右側に南アルプス)



 五丈岩を少し下ったところでやっと大休憩。風が冷たかったので温かいものが何より。といってもお手軽な出来合いの鍋です (^^ゞ

 アルミ鍋に少し穴が開いてつゆが洩れてしまいました。でも念のために持ってきたコッヘルは使わずに済ませてしまいました(^^ゞ

南アルプス方面



正面、八ケ岳の左奥に中央アルプス、右に北アルプス



目の前に瑞牆山〜小川山の稜線。
小川山のピークの右奥に冠雪しているのは
妙高山、火打山方面のようです。



 一人でゆっくりした山頂を後にします。

 既にトレースが出来ていましたが、朝起きてすぐ歩き始めていたら、この辺りチョットしたラッセルだったのかな?と思える積雪量です。

 前方に八ケ岳を見ながら同ルートを下ります。



 12時を過ぎましたが氷柱が残っています。岩場もツルツル!

 金峰山小屋分岐より金峰山頂を振り返ります。(金峰山小屋と書かれた字、なんで逆さまなんだろう?)

登り返しを前にして
左に南アルプス、右に八ケ岳



 左足のアイゼンが途中で外れて無くなっているのに気付き、4,5分登り返しました。ゴムをもう少し張った方が外れにくいのですが、そうすると装着に結構力が必要になります。


13:31
 大日岩

 人が一緒に写っていないと大きさが分かりませんが見上げる高さです。

大日岩から金峰山頂を振り返ります。
登る前に見たら行きたくなくなっちゃうような遠さ、高さです^_^;



 大日岩からの展望(動画)。

 大日岩に隠れてしまいましたが八ケ岳、そして南アルプス、金峰山への稜線。

 大日岩分岐から下ると、朝、雪で気を遣った岩場ですが、もうすっかり融けていました。

 雪が融けると登山道は水路となっていました。

 この下の大日小屋も、そのテント場も雪は融けていました(上記、登りの写真、参照)

 紅葉ロードのはじまりです。落葉松も落葉し始め、太陽は燦燦と降り注いで気持ちの良い下りですが、小さなアップダウンが続きます。



14:48
 富士見平小屋。

 瑞牆山からの下山者。紅葉がきれいだったことでしょう。

 富士見平の紅葉。





 木の間から見る瑞牆山は紅い木が所々に散らばっていました。いつかまた、瑞牆山に・・・!






熊笹が出てくると登山口は近くなります。


 

15:22 瑞牆山荘登山口到着



 駐車場には車が増えていましたが、結構空いています。雪で引き返した人もいたかもしれません。瑞牆山と金峰山両方の登山口の割りにこの日は少なかったように思いました。

 増富の湯に寄りました。700円。
 瑞牆山荘周辺の紅葉は丁度見ごろでしたが、山荘から増富温泉の間の紅葉は最盛期でとてもきれいでした。夕方でしたので写真は写しませんでしたが金山平の辺りは全山紅葉、ドライブも気持ちよかったです。

 渋滞割引を狙って中央道にのりましたがなんと30キロの渋滞。見事にはまりました。

奥秩父・金峰山
(クリック地図)(きんぷさん2595m)

 

 登山口の瑞牆山荘周辺や麓はまさに紅葉が見ごろ。ドライブ中も目を奪われました。一方金峰山は登るほどに想像以上の雪。台風の雨はきれいな積雪となっていました。雪がつくと難儀な岩場で閉口しました。ようやくたどり着いた山頂では台風一過の素晴らしい眺望♪登った甲斐がありました。
H19年10月28日(日)
  天気;快晴
  Member.1人

【コ ー ス】(〜は歩、休憩時間含む) 

瑞牆山荘登山口(1510m)6:25〜富士見平小屋(1810m)7:09〜大日小屋(2040m)〜大日岩分岐(2201m)8:31〜砂払ノ頭(2317m)9:35-37〜金峰山小屋分岐(2497m)〜金峰山山頂(2595m)10:50-11:45〜金峰山小屋分岐12:14〜大日岩分岐(大日岩13:31-42)〜大日小屋14:08〜富士見平小屋14:48〜瑞牆山荘登山口15:22

 ※標高差約925m
  所要時間約9時間(行動時間約7時間50分)

↑ 金峰山