丹沢・塔ノ岳〜鍋割山
 (とうのだけ1490.9m、なべわりやま1272.5m)
 塔ノ岳では久々のハナネコノメにご対面!
 鍋割山はマメザクラと新緑が素晴らしい!
 2,3日中に稜線のマメザクラも満開の見込み。

 H15年4月27日(日)
  天気;曇り一時小雨
  Member.2人(夫婦)

【鍋割山のマメザクラ(フジザクラ)】右
 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

表丹沢県民の森ゲート8:00〜大倉分岐8:15〜二俣8:22〜休憩(約10分)9:10-20〜堀山の家9:35〜花立山荘10:20-27〜金冷シ10:42〜塔ノ岳11:00-33〜金冷シ11:49〜鍋割山12:45-13:05〜後沢乗越13:50〜二俣14:33〜表丹沢県民の森ゲート14:53
(所要時間約7時間00分・・休憩含む)


 早朝登山で早めの下山を目論んだが、計画自体が前夜(当日朝?!)という突発山行、夜中の2時発4時過ぎ着(道を間違えたため)ではこの計画遂行は厳しかった。結局3時間ほど車中で仮眠。

 三廻部から二俣まで車が入ると思ったら途中の表丹沢県民の森のゲートでストップだった。それでも朝にはゲートの側に数台車が駐車。ゲートより少し下に県民の森の駐車場もあった。どのくらい入るかは未確認だがそこそこ広いようだ(なんとも曖昧で・・)。

左【?サクラ・・・白い桜】

 8時出発。林道沿いには八重桜が数本満開。馴染みのある 大倉分岐で白い桜が満開、これはリョクガクザクラ?二俣までなお林道を進んでいくと、両脇にはウノハナやヤマブキなどきれいに咲いている。山肌にはタチツボスミレなど数種、昨日の枡形山で見たヤマルリソウも咲いていた。かわいい。

左【二俣:沢の手前を右へと登る】

 二俣から小草平、堀山の家方面へ登っていく。以前、夫とバイクでここまで来たとき、登ろうとして見過ごし、とんでもないルートをよじ登ったことがあったのを思い出す。あの頃は若かった・・?(^o^) ということで、この堀山ノ家までのルートは初めてだった。急登でずっと檜の植林が続き趣は無いが、ここで出会ったのは休憩しているときに後から来た一人の男性だけ。静かで気持ちよかった。

 天気は良いと判断したのに、曇りがちで垣間見える山並みはガスっている。なんと!山頂から見る富士山を期待していたのにまたもや残念。

左【堀山の家】

 堀山の家に着くと大倉からの登山者と合流。登山道は賑やかになる。ここから花立山荘までがちょっときつい。階段が多くなり、いつもながらイヤになってくる。前を行く夫の息が荒くなり、時折溜息とボヤキが聞こえてくる。ゆっくり登っていくから、登山者にどんどん抜かれるばかり。抜いていく人の荒い息も絶え間なく続く。抜いていく人がご親切に「ここが、一番きついですよ、もうすぐですよ」と夫に声を掛けていってくれる。よく承知しているのだが、「はい」と答える(^-^)

左【花立山荘】

 花立山荘まで来れば一安心。「氷」と書かれた旗が目に入るが一休みすれば寒くなるくらいだった。展望は案の定望めず。

 一息ついて再び歩き出す。この時雨がポツリポツリと降ってきた。そのまま登っていったが、そのままやんで、その後はもう降らなかった。ここからはそれほどきつくはないが、鍋割山分岐の金冷シから塔ノ岳までのわずかな距離が頑張り所か。夫のペースについていけず?、私もお先に山頂へ。

左【塔ノ岳山頂】

 案の定、いつもながらの賑やかさ。いくらかガスがとれて、丹沢山や蛭ヶ岳の見えてきたのが嬉しい。富士山はまったく姿を見せず。ここでの私の富士山眺望は野球選手の打率ほどの確率だ。それより低いかも知れない。

 山頂で携帯(docomo)を掛けようとしたら、なかなか繋がらない。何回かアクセスしてようやく繋がったが、その1回きりだった。考えてみれば、尊仏山荘に公衆電話があったのだった。携帯依存症かなぁ・・・(^-^; お昼は鍋割山の鍋焼きうどんと思っていたが、朝の出発が遅かったので既に11時、ここで持ってきたパンとコーヒー(夫はスープ)、甘夏ですませることにした。

 だれか知っている人はいないかと周囲を見回したが今回はいないようだった。とはいうものの、山頂で電話した先のk氏が登頂していたことを後から知った。時間は私たちが出発して、20分後くらいに到着したそうだ。以前にも同氏とここでばったり会ったのを思い出す。

左【ハナネコノメ】

 塔ノ岳から鍋割山へ向かうと一人の男性がお花にカメラを向けていた。何かと尋ねてみたら、ハナネコノメだった。久しぶりにみる。感激だった。もう10年くらい前になるだろうか。たしか大山で群生しているのを見ただけだった。今回登山道から少し外れているため、その人が良く気付いたと思ったほどホンのちょっぴりだったが、再会できて嬉しかった。その辺りの木々はまだまだ裸で、よく見ればわずかに芽吹いている程度。ハナネコノメに気を良くして、それからは足下も木の枝も注意して見ながら歩いていった。

 登山道は昨年、県でかなり整備しており、梯子や木道など取り付けられていた。その当時はまだきれいだったが、一冬越して木の匂いはまだ残っているものの、アイゼンの痕がありかなり傷んでいた。稜線の木々の新緑はこれからだが、よく見れば少しずつ芽吹いている。

左【アブラチャン】

 鍋割山に近づくと、アブラチャンの花が咲いていた。馬酔木の花も満開。稜線はマメザクラ(フジザクラ)が咲き始めていた(鍋割山荘の草野さんの話ではここ2,3日で、稜線も見頃だろうということだ)。山肌には一部濃いピンク、トウゴクミツバツツジのようだ。スミレは数多かったが正式名ははっきり分からない。多くはタチツボスミレだったと思う。沢筋でもないのにネコノメソウもあった。コバイケイソウの若葉が美しい。写真を撮りながら、のんびり歩く。

左【鍋割山山頂で】

 鍋割山も賑わっていた。小屋で名物の鍋焼きうどんは諦めたが、コーヒー(400円)を頼んで外で飲んだ。コーヒーも持ってきていたが、ここに来るとなぜか小屋のを飲みたくなる。美味しいから♪ 名物の富士山はここでも見られなかったが、辛うじて雨山の稜線が見えていた。ここで自宅にいる母とようやく携帯が繋がった(稜線でも繋がっていたのだが、母が気付かなかったようで・・・)。

左【新緑の中トウゴクミツバツツジが引き立つ】

 塔ノ岳に比べ200mほど低い鍋割山の下りは、新緑が既に始まっており下るほどに美しい。後沢乗越への下りは馬酔木、マメザクラが満開。塔ノ岳方面の稜線を眺めながら下山すると、山頂での人混みに比べ、登山者が少なく、野鳥の鳴き声が涼しげに響いてくる。トウゴクミツバツツジの花も目につくようになり、白い桜も咲いていたりと、楽しませてくれた。

左【ヤマルリソウ】

 後沢乗越から前回は栗ノ木洞へと行ったが、今回は二俣へ戻る。ここの下りは久しぶりだ。タチツボスミレ(おそらく)やキケマンがポツリポツリと咲いていた。岩肌に流れる水音と、新緑が何とも爽やか。何回も通っている場所なのに、こんな所があったのだと改めて気付く。こちらにもヤマルリソウがあり、見頃だった。

 二俣に着くと、車が数台停まっている。私たちもここまで車で入る予定だったのに、ゲートで遮られたのは下調べ不足だった。でもゲートには「丹沢の木が疲れています、車を控えましょう」だったか、そのようなことが書かれていたっけ。林道を歩いて車の置いてあるところまで戻ったが、この林道、何の為に作ったのかな?