奥多摩 ;戸倉三山(臼杵山・市道山・刈寄山)
  臼杵山〜市道山〜刈寄山〜今熊山
(うすきやま842.1m〜いちみちやま795.1m〜かりよせやま687.3m〜いまくまやま505m)

 H11年11月20日(土)当日発・ 天気;晴:Member.2人(青木・石原)


 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)
元郷バス停(登山口)8:30〜臼杵山(842.1m)10:00〜(休憩15分)〜市道山(795.1m)11:15-12:10〜刈寄山(687.3m)13:50-14:10〜今熊山(505m今熊神社)15:10-25〜新多摩変電所15:45〜廣徳寺16:05〜五日市駅16:25
(所要時間約8時間)

 雪が降ったら歩こうかと思っていたのですが、枯れ葉の中を歩くのもまた良いものでした。低山といえども噂に違わぬ「なめたらあかんぜよ三山」でびっくり!けっこうきついコースです。臼杵山から市道山は杉の植林が多く、大岳山や御前山方面が垣間見えましたが、全山通して展望はあまりよくありません。刈寄山から今熊山は広葉樹が多く黄葉、紅葉が楽しめました。終わりよければ全て良しといった感じです。刈寄山の見晴らしは良く、歩いてきた戸倉三山の稜線が目の前に見えます。遠望はやや霞んでいましたが、午前中なら見事な富士が見えたのではないかと、逆コースにしなかったのが少々悔やまれました。桜のシーズン、この刈寄山だけに来てもお花見で楽しめそうです。


 元郷バス停で降りるとそこが登山口となっている。登り始めてすぐ採掘場の運搬ケーブルの足場などがあり、注意してくぐっていく。まもなくその動き出す音が聞こえてきた。はじめから急登だった。いつもより早いペースで登ったような気がするのだが、地図の確認でいくらか時間をとられたようだ。大きなテレビ中継アンテナを2カ所通過し、臼杵山山頂には昭文社エアリアマップのコースタイムで到着、意外だった。

 山頂の臼杵神社と書かれた小さな祠を後に休まず急な下りをおりていく。このあともずっと、小さいながら急なアップダウンがうんざりするほど現れてくることになる。市道山に向かって間もなく大岳山が大きく現れ、左に御前山という奥多摩の山並みが見えてくる。少々樹林帯が邪魔をするがその場を逃して先にすすんでしまうと先程の臼杵山に隠れて見えなくなってしまう。

 樹間に埋め尽くされた低い笹が目に優しくうつり、いくつかアップダウンを繰り返すとやがて市道山山頂。見晴らしは良くないが、そこで昼食休憩。天気に恵まれお汁粉やコーヒーなどもいれてのんびりすごす。この時同方向から単独の男性が1人通過。他にもう1人すれ違っただけの静かな山行だった。

 市道山からあとは峰見通りと呼ばれる尾根歩きだと油断していたら、小さなこぶをいくつも越えていく。捲き道もあったが通らなかったのでそちらの状態はわからない。どちらにしても展望はよくない。トレーニングに良いかも知れないが、ただただ歩くだけの楽しみのない通りだった。たまに黄葉と赤いモミジを見つけて歓声をあげるくらいだった。送電鉄塔がいくつかあり、その為と思われる作業道が全山にあるので注意が必要だ。どこだったか忘れたが一カ所行方不明者の写真入り張り紙があった。

 鳥屋切場(とっきりば)から方向を北に延びる刈寄山方向に向かうと右下に林道が見える。それは入山峠(いりやまとうげ)へと続き登山道と合流する。だんだんと杉林から雑木林へと変わり、自然な黄葉、紅葉の風景が見られるようになった。一旦林道におり横切って再び登山道へ。数分で今熊山と刈寄山との分岐になり戸倉三山最後の山、刈寄山へと向かった。ここも急登で、少々歩きにくいが山頂へは十数分で着く。

 この刈寄山山頂が一番広く、展望も良い。ずっと歩いてきた戸倉三山の稜線が眺められ、その背後に奥多摩の山並みが見渡せる。午前中であったなら富士山も見えたことだろう。午後は霞んで遠望がはっきりしなかった。東屋もあり、くつろげる山頂だ。

 再び分岐へと戻り、今熊山へと進むが、今度はずっと捲き道を行った。雑木林が美しい。晩秋から芽吹きの頃までの間は日溜まりハイク、桜の木が多いので春にはお花見が楽しめそうだ。送電鉄塔の作業道につられて一カ所こぶを登ったが気がつきすぐ登山道に合流した。杉につけられたペンキも紛らわしい。うっかり舟子尾根の方に向かってしまったようだがこれもすぐ気がつき再び今熊山方向に軌道修正。エアリアマップより地形図の方が良いようだが近場の低山ということもあって、いつも5万図のエアリアマップで済ませてしまっている。

 今熊山の分岐から山頂に向かっての道はきれいに整備されている。山頂には小さいながら立派なお社が建てられており、休憩場所は広かった。八王子の街、五日市の街が見渡せる。きっと夜景がきれいだろう。下山コースは稲荷神社から今熊バス停の予定だったが、今熊神社脇からも金剛ノ滝経由の下山道があり、そちらに変更した。下山途中滝に下る道は3カ所程あったが最初の道は土砂崩れのため通行止め。日も短くなっており、早めに下山しようということで、結果的に滝には寄らなかった。

 下山したところには大きな新多摩変電所があった。今熊山裏登山口と小さく書かれた木札があったものの他に標識はない。右に行けば今熊バス停だが調べたバス時間は16:09、現在時16:05でちょっと厳しい。次の出発時間まで50分くらい待つことになる。進路を左に取り、廣徳寺を経て五日市駅まで歩くことにした。駅には4時半前、暗くなる前に到着。