八ヶ岳北端; 蓼科山
 (たてしなさん2530.3m)
麓は渋い感じ(赤が少ない)の紅葉が美しく、前夜の雪で山腹では木華(霧氷)が見られました。

 H11年11月3日(水)前夜発・ 天気;晴:Member.2人(夫婦)


【登り途中から見た蓼科山山頂】右

コース(休憩時間含む 。〜は歩)
女神茶屋7:20〜休憩8:15-25〜休憩9:15-25〜蓼科山山頂(2530.3m)9:55-11:10〜二年前の撤退地点へ11:20-25〜再び山頂11:30〜女神茶屋13:05
 (登り2時間35分、下り1時間35分、山頂で1時間35分。登山所要時間 約5時間45分)


 あまり遠くない山をと、選んでいたとき蓼科山に目が止まった。2年前の4月6日、荒天と残雪に阻まれて山頂直前で撤退していたため登頂していない山だった。

 前夜9時半頃出発。登山口の女神茶屋駐車場には深夜12時20分着。近づくにつれ、忙しく動くワイパーの向こうは雨から雪に変わっていた。今回も蓼科に見放されたかと落胆。

 翌朝、空は晴れ渡っていた。支度して出発は7時20分。板敷きや熊笹の上にはうっすらとザラメのような雪が積もっているが、登山道には既にない。黄金色の落葉松がはらはらと舞落ちる中をしばらく歩く。登山道の柔らかさが足裏に優しい。しかしやがて急登となり、モミ、コメツガなどの針葉樹林へ、足下は石の多い登山道へと変わっていく。

 1時間弱歩くとその辺りが2113mピークだろうか、丁度休憩に良い場所がある。振り返ると雲海の上に浮かぶ八ヶ岳が見える。そして麓には渋い色合いの紅葉が広がっている。例年紅葉は10月中頃から下旬にかけてだそうだが、今年は遅いという。そして赤色が少ない。

  なだらかな道を少し行くとやがて再び急登が続く。しかし途中、見事な木華(霧氷)に出会えた。氷がはりついた針葉樹林はとても美しかった。森林限界を越えると岩だらけの風景に一変。黄色い矢印にそって、少し捲くような感じで行くと蓼科山頂ヒュッテが見えてくる。左が山頂なのでそのまま直登。

 山頂は驚くほど広かった。瓦礫だらけの山頂だが夏は合間に高山植物の花がきれいに咲くのだろう。空気はひんやりと冷たかった。白樺湖や女神湖の方は眺められたが、ガスがかかって北アルプス方面は残念ながら見えなかった。あったかいカレーうどんで体を温め、再び小屋方面へ。

 前回は荒天でゴンドラに乗って来たのだが、結局山頂まで至っていなかった。どこまで登ったのか確かめてみようと、蓼科山荘のある方向へ下ってみた。森林限界を越えた場所だったそこはなんと山頂まで5分の場所だった。残雪の岩場は思うように進めず、ゴンドラの最終時間が気になって引き返したのだった。今回そのルートは人がとても多く、登る人、下る人で絶え間なかった。そこで写真を撮り、再び登り返してそのまま同ルートを下山。

 ガラリと変わった静かなコースをのんびりと、しかし休まずに下りていく。木華はまだそのままで、写真を写している人がいた。私達も写していく。足下の雪は解けていたが、夫にとって、石だらけの急な下りは膝にくるようだった。

 今回はあまり汗もかかなかったので中央高速が混む前にと急いで帰路につく。順調に走り、私が眠っている間に早くも八王子料金所。帰宅は4時半だった。