北八ヶ岳 ;  蓼科山
(たてしなさん)

予想以上の残雪にびっくり


 H9.4.6(日)前日発 ; Member.計2名

ゴンドラ乗り場(下)9:30〜ゴンドラ乗り場(上)9:40〜七合目10:05-15〜
蓼科山荘12:45〜蓼科山1:20-40〜馬返し2:50〜七合目3:00〜
ゴンドラ乗り場(上)3:15〜ゴンドラ乗り場(下)3:25


 土日は全国的な雨という予報の中、もしかして晴れるかも知れないというかすかな期待を持って出発した。

 運転中ももちろん雨。ゴアテックスの雨具を買い損ねていた主人のために百合が丘のクラブソルへ寄る。色の好みに目をつぶった妥協の品を買い求め相模湖ICへ。しかしこのコースはとても混んでいたそうだ(私は眠っていた)。やはり調布から入った方が良かったようだ。

 中央高速道は順調に流れ山梨に入ると左右に桃の花が一面に広がっていた。ところどころに見られる桜も満開で、絶え間なく続く見事な花園にさながら桃源郷に居るが如く幸せな気分にさせてくれた。

 新しくなった白樺湖の《すずらんの湯》に入り、登山口へと向かうが、この温泉、700円でドライヤーもすべての化粧鏡に付いていてなかなか良い。

 女神茶屋の登山口をやっと捜し当てたものの、側にある駐車場に気づかず、少し離れたところに止めて遅い夕食にした(駐車場は茶屋に向かって右側にあり、10台位は止められそうだ)。雨は相変わらず降っている。

 翌朝6時半起床。雨は止んでいて空も明るい。前線が外れたかと期待して、ラジオの天気予報を聞きながら朝食の支度を始める。60ー70ー90%と聞いてがっかり。食事中、突然ザーッと降ってきた。やっぱり駄目か!早く帰って又来週来ようかと相談しつつ、多少の未練でコースの短いゴンドラ乗り場の方へ車を走らせてみる。

 なんとスキーシーズン最終日で今日までゴンドラが動いているというではないか。ゴンドラの稼働は9時過ぎだという。雨は小雨になったり止んだりしているが、まだ30分以上待つ。そんな中スキー客がやってきて身支度を始めている。すこし明るくなった空を眺めながら、私達も行こうと決めて支度し、ゴンドラ乗り場へ。すると「入山ですか?入山許可証はお持ちですか」と聞かれた。エッ!?「持ってません」内心そんなの要るの?と驚きながら答えると、「じゃあ、山行届けを書いて下さい」ときた。はじめからそれでいいじゃん、と思いながら行動は素直に応じる。そして丁寧に記す。下山はゴンドラ終了時間に合わせて4時とした。そんなにかからないだろうと思いつつ…。

  ゴンドラを降りたときも最終時間を確認されて、登山道へ。アイゼンはすぐ必要と分かり装着。主人は6本爪、私は革靴なので軽アイゼンは止めて12本爪にした。はじめ雪のないところもあったりして歩きにくかったが、アイスバーンもあるので外せない。

 七合目に着いたとき、車があったが、四駆でなおかつチェーンをつけていた。走り去るのを見送り、私達は七合目の鳥居をくぐって山頂へ向かう。

 幸いなことに途中までは雨がなかった。間もなく降り出して、合羽を着る。主人に買ってきた甲斐があったねと声をかけて。

 段々と雪が深くなって、そのうち足がズボッとはまるようになってしまった。なぜか私だけ自力で抜け出せないことが何度かあった。その度に主人に雪を掘り出してもらって出す有り様。足を前に踏み出しても少し下がり、その繰り返しで思うほど進まない。コース自体に危険なところは無かったし、気温も低くはなかったから危機感はなかったが、体力と時間が問題だった。何度か引き返そうかと思いながらもどうにか足を順調に踏み出せるようになって間もなく、やっと蓼科山荘に到着。しかし閉鎖していた。山荘前は雨のためか雪が深いのに軟らかくてとても歩けたものではなかった。はいつくばってその将軍平を通過しコースタイムでは20分という山頂を目指す。その時既に12時45分。1時から1時半の間には、ゴンドラの関係上引き返したかったので、予定以上にかかった時間にはマイッタ。

 山頂への道のりも難渋した。ガスでハッキリとは見えなかったが、あと少しで山頂と思われる所で時間的にも体力的にも限界と、休憩し、簡単にパンとポットの紅茶でお腹を満たした後、残念ながら下山した。

 それでも充分満足だった。機会があれば又山頂目指して登りたい。

”静かなる雨に歩けば蓼科の残雪に足とられて吾は”
”目前のガスに隠れし山頂を思い描いて下るも満足”