奥多摩;鹿倉山
(ししくらやま)
奥多摩の紅葉をもとめて。

 H5年11月16日(火)当日発 ;
 Member.計2名

 【コース】(=は乗り物、〜は歩き)
武蔵中原4:43発=立川5:26発=奥多摩駅6:55発=(バス)=丹波山村役場前(620m)7:51〜養魚場8:20〜大丹波峠(920m)9:20〜鹿倉山(1288.2m)11:05-12:10〜大寺山(950m)〜陣屋14:40着14:54発=(バス)=奥多摩駅16:12発=立川17:42発=武蔵中原18:30


 知人のお便りに、鹿倉山(ししくらやま)の紅葉が素晴しかったとあった。行ってみたいと思ってみたものの、すぐ行けなかったため、その時期を逸したが、その名残を楽しんできた。バスからの紅葉はややあせていたが、まだ充分鑑賞に値した。

 丹波山村役場前のバス停で下車。丹波川に架かる橋を渡って行く。そこから上流方面の紅葉が素敵だった。

 登山道に至る前の道筋には桜の古木にシノブやらノキシノブが出ていた。レモンエゴマがあった。レモンの香りがするということだったがもう終わりかかっていたせいか匂わなかった。来年を楽しみにしている。

 クジャクシダが多かった。霜が下りていたのにもかかわらずきれいにその姿を残しているものもあって、とてもけなげに思えた。

 山葵田の傍らには真っ赤なイロハモミジ、そして足元にはシラネセンキュウ、ポントクタデ、ノコンギク、クサボタン(センニンソウ、ボタンヅルと同じ仲間で白い髭のような感じで咲いていたが、沢山あると真っ白で雪がのっているように見えてとても奇麗だった。)、アキノキリンソウ(わずかだがまだ黄色く奇麗に咲いていた)、アズマヤマアザミ(横を向いて咲いている)、バライチゴ、ギボシ、ヤクシソウ、アレチマツヨイグサ等秋の終わりを告げる風情で咲いていた。驚いたことにタチツボスミレ、エイザンスミレ、キバナアキギリ、キランソウ(ジゴクノカマノフタ)などが咲いていて、本当にびっくりした。思わず顔を近づけ手をのばしてまじまじと見てしまった。そこは新しく植林し直した所らしく若木のため周りの植層が変わってきているのではないかと先生がおっしゃっていた。春先もまた楽しめる場所かもしれない。

 まだ丹波村が見えるその場所は風があったら吹きっさらしだろうし、夏ならばまともに直射日光を受ける。それだけに見通しがよく、今この時期隣の山並みを見渡すとカラマツの落葉間際がとても印象的だ。

 やがて木立の中に入って行くと先生の感激と驚きの声がした。その原因はツクバネだった。何度も耳にした響き、初めての様な気がしなかったがまさに初対面。枝の先端に羽子板の羽(つく羽)の形がそのままくっついている。地味だが楽しい。半寄生の木だそうだ。傍にはムラサキシキブの紫が艶やかで美しかった。

 ニガナに白い花のものがあるということも初めてだった。イチヤクソウらしき葉がたくさん咲いていたので今度花の咲いたところを見たいと思った。そしてリンドウも咲いていた。

 尾根筋へ飛び出したとき、すぐ目をやるのは雲取山。1週間後に登る山、東京一高い山、あと奥多摩で残された未踏の憧れの山だからだ。わくわくする思いで眺めた。

 この山の紅葉はもうたいしたことはなかったが、一際めだった真っ赤な木があった。メグスリノキだそうな。

 山頂はいつのまにか着いたといった感じで大菩薩方面と富士山を確認。山頂らしくなくて途中のような場所だったがそこで昼食。出会った一組のご夫婦連れは私たちを抜いて先へと行かれたが、間もなく主婦の四人位のグループと、別のご夫婦連れのお二人がいらした。皆一様に開けた南面に向き、賑やかな昼食だった。

 下山はしばらく尾根だった。ナガバノコウヤボウキ、コウヤボウキが一緒に咲いていてその違いを見た。落ち葉に三葉の黄色いものがあり、それはタカノツメという事だった。なるほどそういえば鷹の足跡のようだ。白い大きな仏殿にようやくたどり着いて、この後陣屋方面へと抜けるコースが大変だった。急坂で、珍しくビデオをしまった。陣屋に着いたときはほっとした。バスの本数が少ないにもかかわらず後15分程で乗れる。これはラッキーだった。バスは一番後ろに乗ってしまったため奥多摩駅で降りるとき満員で最後になってしまい、電車に一本乗り遅れてしまった。今度から出口に近いところに座ることにしよう。

 今回は24,500歩。