中央線沿線・扇山ー百蔵山
 (おうぎやま1137.8m・ももくらやま1003.4)

 美しい新緑とフタリシズカがいっぱいのコース
 秀麗富岳12景の2座を楽しむ

 H16年6月5日(土)
  天気;快晴
  Member.3人(親子)

右写真【扇山山頂から見る富士山】


 【コ ー ス 】(〜は歩、休憩時間含む)

扇山登山口(梨の木平)7:20〜大久保のコル8:45〜扇山山頂8:55-10:45〜大久保のコル10:55-11:00〜百蔵山12:20-45〜百蔵山登山口13:30
(所要時間約6時間10分くらい・・休憩含む)


 そろそろ梅雨入りの気配。今日が梅雨入り前の最後の好天か?予報を見ながらとにかく何処かに行こうと山支度。仕事疲れの気分転換にと、娘も誘う。夫のリクエストは楽な山(-.-; 娘のリクエストは富士山が見えて山頂が広くてゆっくり出来る山!いくつかリストアップするがその中で、娘がまだ行っていない山ということで、扇山にした。

 4時過ぎに起床、5時過ぎに出発。空は明るく気持ちが良い。コンビニで買い物を済ませ中央高速道へ。夫の運転でいつしか私と娘は夢の中。知らぬ間に中央道を下り、左右に振られて気付くR20で起こされた。そこからは役立たぬカーナビに代わって人間ナビ。

左【梨の木平駐車場】

 扇山ー百蔵山は電車利用で何回か登っているが、扇山ピストンの時は車でも一度来ている。少し迷いながらその梨の木平の登山口へ行くと時間は7時を少し過ぎたばかり。10台近く置けそうな駐車場に、他にはまだ一台も停まっていなかった。

 以前気付かなかった新しいトイレがあり、水道もついている。軽くウォーミングアップをして林の中を歩き出す。先ず夫が先頭、間に娘が入って、三人で話しながら進んでいった。娘も父親のたばこ臭さが気になるらしく「ガムは?」と聞いている。「また吸うから」と相変わらず笑ってはぐらかす父親。しかし続いて噴射の排気ガスに、たまらず「もうヤダ!」と言って先に行ってしまった。娘はこれが出来るからいい。「もうヤダ!」と言いながらそのうちお嫁に行ってしまうのだろう(行けるかなぁ・・)。母は「煙草臭くて嫌だと思っても、あと30年?は一緒に過ごさねばならない・・」と娘につぶやく。

左【ふぅ、ふぅ・・・】

 足の長さか若さゆえか、娘の姿はどんどん小さくなっていく。私も今日は臭い夫の前に出て、気持の良い空気を吸いながら娘の後を追った。するとこちらを向いて待っている娘の姿が見えてきた。そこで待っているだけかと思って近づいていくと、靴擦れを起こしたという。以前鍋割山に行ったときもそうだったのに、今回も靴下を同じように履いているだけだった。以前sさんから送っていただいていた真綿のようなのを当て、さらにバンドエイドを貼ってから先に進んでいった。

左【靴擦れをカバーして、富士山きれいだねぇ・・・と】

 樹林の切れたところで富士山が見えてきた。娘と来るときは大抵天気が良く、富士山が見える。だいぶ雪が無くなって、黒い富士山だ。それでも娘の希望が叶って良かったと思いつつ再び登っていった。しかしやはり靴擦れが痛いというのでもう一度見てみたら、貼ってあったものがずれていたらしい。しっかりテーピングし直してまた歩き出す。ウノハナやフタリシズカが咲いていた。

左【富士山:ズームアップしています】

左【大久保のコルで】

 稜線に出るとそこが大久保のコルで、百蔵山と扇山の分岐だ。出始めの若葉というにはもう育ちすぎてはいたが、青々と育った新緑は美しかった。人間で言えば丁度今の娘くらいか。日射しの中、涼風にゆらゆらと揺れて楽しげだ。樹は何も言わないけれど、しっかり根付いて、強い風も雨も日射しも全身に受け止めている姿には教えられるものがある。

左【扇山山頂で】

 大久保のコルから右へ登れば扇山だ。広い山頂にはまだ誰もいなかった。もちろん富士山が正面に見える。ゆっくり休むには時間が早くてもったいない。権現山まで行こうかと言ってみるが二人に即却下される。ならばとシートを敷いてゆっくり富士山を眺めよう。何もする事がないから早めに昼食、今回はコンビニで買った冷やし中華だ。日射しはどんどん熱くなる。ついでにビールも(^-^;v しかしもっと汗をかいてから飲みたかった・・

 最初に登ってきた単独男性は4時に用竹から来たという。権現山を通ってきたのだ。良いコースだ。私達は「4時に起きてきました」と言って互いに笑って話した。「いつも早く登って早く下りるんですよ」と言いつつ、間もなく鳥沢へと下っていった。

 日よけに傘をさしながらシートの上でゴロンとしたり、携帯で富士山の写真を送ったり(圏外が多く山頂で動き回った結果、一部通じるところあり。docomo)しながらそれでも2時間近く山頂にいた。下山すればあっという間だから、のんびりしていたのだが、さすがに娘も飽きてきて片づけ始めた。

 物足りない思いで大久保のコルまで戻る間に、車を転送するからと言われ、私は百蔵山まで歩けることになった。娘も一緒に百蔵山まで一緒に行くと言い、夫とはひとまずコルで別れる。なんやかやと言いながら、結局はいつもこうして母につきあってくれる娘である。扇山の下りは急で、下りの苦手な娘は極端にペースが落ちる。それでもそこを過ぎると早い、早い。すぐに姿が見えなくなった。迷う心配はないだろうと思いつつ、それでも滑落などしていないかと途中、下を見ながら行くこと数度だった(^-^;

左【稜線の新緑】

 百蔵山までの稜線は緑が美しく、植層も豊かだ。お花は端境期で少なかったが、フタリシズカがいっぱい咲いていた。花は無かったがイカリソウも多い。植物に詳しいm先生はどうされているだろうかと思い出された。途中の鞍部で携帯が鳴った。メール着信をチェック。山頂から送ったメールの返事2通だった。

左【百蔵山山頂で】

 娘には百蔵山頂までとうとう追いつかなかった(後から「山では途中の事故に気付かないことがあるから、姿が見える所で待つように」と注意)。それでも2時間の所を1時間20分(娘は1時間15分)で行ってしまったからペースは早かったわけだ。コースは木陰で天候が良かったにもかかわらず湿気が少なく爽やかだったからとても歩きやすかった。飲み物もあまり減らなかった。

左【百蔵山の下り】

 山頂で冨士を眺めながら少し休憩。夫に携帯をかけてみるとちょうど総合グランドの駐車場に着いたところだという。待ち合わせの打合せをして下山。この猿橋方面への下りもまた急な上に小石で滑りやすかった。娘がコワイよ〜と良いながら幸いにも取り付けられていたトラロープに掴まりながら下りていく。稜線の分岐には30分でキャンプ場、猿橋駅まで1時間と書いてあったが冗談でしょ!昭文社のエアリアマップでは林道に出るまでだって1時間、猿橋駅までだって1時間45分だ。ところでキャンプ場はどこだったのだろう?気がつかなかった。

 林道に出て少し下ると車があって夫が見えた。あたりは何を作っているのか工事中だ。車に乗って発車すると通ってきた道が工事中で通行止め。びっくりして停まると、工事の人が作業を中断して道路を通れるように鉄板をやり直してくれた。この後は温泉に入ってから帰ろうと思っていたが、道路が混む前に高速に入ることにした。おかげで快調に早めに帰宅。