御坂山塊; 王 岳
(おうだけ)

初めての山域へ


 H8年4月23日(火)当日発 ;
  Member.計4名(渋谷・奥山・山上・石原)

根場9:45〜鍵掛峠11:25〜王岳山頂(1623.4m)12:45-1:40〜
 五湖山3:35〜女坂峠4:10〜精進湖4:50(5:12発バス〜
5:20西湖入口着)〜根場6:00


 渋谷さんからお声が掛かって心が浮き立った。場所は御坂山塊王岳???「それは何処ですか」。西湖から精進湖の北にある山並みと聞いて後から地図で確かめた。昭文社の地図で王岳から先が点線なのが気になった。しかしこともなげな渋谷さんの語り口に、まっいいか!

 山上さんを除く三人は渋谷さんの車に同乗し、御殿場で四人合流した。二日前に乾徳山に登ったという山上さんのガッツに半ば敬服、半ば心配しつつ皆で迎えたが、晴れやかな笑顔、明るい声に30代40代の若者?(一緒にしてしまって裕子さんゴメンナサイ、山上さんには怒られるかな)はすっかり押されてしまった。つられて一気に皆のテンションが上がり、もう車内は山の話で盛り上がる。どうやらそれがいけなかったらしい。見事に渋谷さんがポカ!おりるべき有料道路出口を見送ってしまい、40分程のドライブと相成ってしまったのだ。思わず大笑い。渋谷氏申し訳なさそうに大きな体をちぢこめていたけれど、お陰で素晴らしい春の山並みを堪能でき、より一層和やかなムードになってチームワークはバッチリ。今日のこの快晴はメンバーの組み合わせが良いのかと、あの疫病神に取り付かれた北八ケ岳の顔ぶれをチラリ思い浮かべたりして…そんな話題にまたまた爆笑。

 根場(ねんば)に車を置き、富士山をバックにまだ元気な姿を撮って出発。登りは比較的ゆるやかだった。全コース天然木に被われて、陽はさんさんと私たちにふり注ぐ。まだ新緑には程遠いが馬酔木の緑が目に優しい。登るに連れ道端にはほんの少し雪も見かける。解けてしっとりと湿った足下は歩きやすかった。雑木林の合間には真っ青な空の中に常にくっきりと富士山が姿を見せてくれていた。この時期にしては珍しく、一日中雲一つかからずに。

 鍵掛峠では既に11時半だったがやはり昼食は山頂で食べたい。ちょっとした岩や崖もあったがそれが楽しいと言いながら、頑張って歩いている内に着いてしまった。

 山頂では裕子さんの貴重な一本のビールをせしめてみんなで乾杯!そこで作った具だくさんの味噌汁は最高!持ってきたおかずを分け合ってのんびりと話す。こんな平日の日帰りハイクは誠に心やすらぐ。

 王岳から下り始めは急で、しかもぬかるんでいたためペースは落ちた。女坂峠までは笹薮の連続。場所によっては頭まですっぽり埋もれ、まるで潜水状態。「津田さんなら息が続かずに溺れてしまうよ」「こんな近くに薮こぎできる所があるんだもん、青木さんここでやればいいよ」と相変わらず話題に事欠かない。果ては五湖山から南下している薮に被われた道を青木道と命名して通り過ぎた(彼は薮こぎが好きなのです)。富士の姿が目に入った時と、笹薮が途切れた時の静けさには皆ホッとした。

 ゆっくり歩いたにも関わらず、ほぼ地図のコースタイムで精進湖のバス停に到着。バスを待つ間にビールで乾杯!バスを降りて40分ほど歩き、無事車に到着。お疲れ様写真に収まり、次は車を駆って一路御殿場温泉へ。湯殿から眺めた夜景も素晴らしかったけれど、運転の渋谷さんには申し訳ないと思いつつ飲んだ湯上がりの一杯も又結構なものだった。