丹沢 ;  大山
(おおやま)

ツツジに彩られて


 H9.5.12(月)当日発 ; Member.計2名

大山ケーブル12:00〜阿夫利神社下社〜大山〜見晴台3:50〜
阿夫利神社下社4:20〜大山ケーブル


 私鉄最寄り駅を9時45分頃出発。それでも十分行ける山があるというのが嬉しい。

 伊勢原駅からバスに乗り、終点からケーブルの駅まで20分ほど歩くが、参詣者の多さを物語るように参道には土産物店が並んでいる。階段の多いのも苦にならないくらい見ていて楽しい。豆腐懐石が食べられる宿もあって、今度来たいねと話しながら登っていった。

 大山ケーブルに着いたのが12時10分ほど前。12時発のケーブルを待つ間おにぎりをひとつ食べて腹ごしらえ。この時間になると山に登る人はさすがに少ない。

 下社は参拝する人たちで賑わっていた。一礼して私達は山頂へ。階段は嫌だが下社の立派な階段を上り終えても山頂までは延々と段々が続く。下界から見る大山の姿の良さは、登るにはきつい急登ということなのだろう。人が多くて面白味に欠ける山ではあるが、気楽に登れる山だ。ごろごろと岩や石が転がっている道を歩いてると、タチツボスミレが可愛らしく咲いている。新緑の若々しい木々の間にはミツバツツジが桃色に彩っている。この時期は清々しさが一段と違う。

 以前私と鐘ヶ岳に登って以来半年ぶりという同行者だが、自分のペースでしっかり歩いている。はじめの1時間が慣れるに必要な苦しい時間なのだが、彼女にとって山頂に着くまで苦しい状態が続くといった今回のコースかも知れない。

 途中何の装備も持たず空身で登ってきた男性に、山頂へ行けば自動販売機がありますよと期待させた私だが、果たして?山頂の小屋は平日休みで閉まっていて、シマッタと思ったが、販売機は柵の合間から使えるようになっていてほっとした。

 私達はおにぎりと即席味噌汁でお腹を満たし、彼女が持ってきたグレープフルーツと、戴きもののいちごをデザートにし、コーヒー(私だけ)も飲んで大休憩。

 春霞の展望を惜しみつつ、見晴台へと下山。ここの階段も嫌になるほど長い。左手に大山三峰山を望みながら見晴台に下り立つと、大山の山容が背後にぐーんと迫る。

 ここまで来れば後は割合平坦だ。ちょっと急ぎ足で下社へ向かい、最終のひとつ前のケーブルに間にあって無事下山。

 入浴は3時までだったので入れなかったが(当初の予定には無かったが)、今度豆腐懐石と共に味わいたいものだ。途中買った豆腐アイス(やはり豆腐の味と匂いがした)をバスの中で食べながら家路についた。

”わが身には苦しき試練の山歩きいつしか大山軽く歩けり”
”八ヶ岳登れぬ未練を隠すような春霞立つ街を見おろす”
”新緑にミツバツツジの色映えて見上げる吾の心やすらぐ”