越後; 苗場山
(なえばさん)

茸採り教育山行


 H10年10月3日-4日(土日)前夜発 ;
 Member.5人(海輪・佐藤・鈴木・井料・石原)

 【茸鍋を囲んで】右

【一日目(3日) 天気;快晴】
林道終点9:05〜赤湯テン場11:45

 昨夜小日橋迄来て車中泊。橋にはロープが張られていたが、翌朝外していける所迄行ってみる。ゲート手前で落石があり、大きな石が転がっていたが、海輪さんの四駆の車で問題無くクリア(普通車は下部を擦るのでやめた方がよい)。

 すぐ側の駐車場に車をおいて出発。この日は茸採りをしながら2時間足らずのコースを行く予定。しばらく林道を歩く。天気は快晴でとても気持ちが良い。やがて登山道に入るが樹林帯の中を行くので秋の強い陽射しもそれほど気にならない。小さいアップダウンを繰り返し、私にとって初めての茸採りを楽しみながらゆっくりと行く。講師佐藤氏の薮の中をかき分けて行く後を追いながら、ポイントや、食べられる茸、毒茸を教えてもらう。でも一人で来たら全く自信が持てない。ツキヨタケ(毒)は覚えられたかも知れない。

 ベンチのある場所で休み、後は下るだけの道を行くとやがてテン場。といっても橋を渡るとすぐある空き地で5張りくらいは張れるだろうか。沢の合流する所で音が少々うるさいが水はたっぷりあるので助かる。

 テン場から5分程上流(といってもほとんど高低差はない)へ行くと赤湯。露天風呂がある。手前に開放的な男湯(混浴?)が3つ、奥に女湯が1つあり囲いがある。山口館という一軒宿で500円支払い入湯。快晴の中、川の音を聞きながら、紅葉にはまだ少し早い木々を眺める。なんとも気持ちが良い。入口に水着は駄目と書いてあったように思ったのだが水着着用の御婦人も。男湯の方は台風の影響で一つは温度が低かったそうだ。湯上がりのビールは1缶(レギュラー)500円也。

 夕飯は収穫の茸鍋、とても美味しかった。それぞれに持ち寄ったアルコールを飲みながら話は盛り上がる。

【二日目(4日) 天気;晴のち時々雨】
赤湯山口館6:20〜フクベノ平7:50〜苗場山頂10:15-50〜フクベノ平12:40〜赤湯山口館14:05〜赤湯テン場14:10

 5時起床。赤倉山経由で行くか、昌次新道を行くか迷い、山口館の御主人に様子を聞いた。昌次新道は5時間ぐらいだが、赤倉林道(旧道)は途中笹払いをしていないので2時間余計にかかると言う。周回する予定だったが日帰りで帰る為、昌次新道をピストンすることにした。リーダーは4時間で山頂、1時半には下山と読む。一人は用事で帰り、一人は茸採りと温泉。山頂を目ざすのは3人。

 天気は良かった。テントを残して行くので荷物は皆必要最小限にする。山口館から河原を少し歩く。鉄橋を渡って登山道に入り、登り開始。登りきった所で赤倉山への分岐となり、私達は昌次新道へと下る。夜露のせいか濡れた落ち葉が滑りそうでコワイ。再び鉄橋を渡るがそこまでで約20分。

 沢に添い、音を聞きながら登っていく。ブナの林が気持ち良い。新緑や紅葉の時期は素晴らしいだろう。しかし今年は色が変わる前に葉が茶色くなったり、落ちているようだ。所々黄葉が見られるが、ナナカマドはほとんど葉が落ちてしまい真っ赤な実だけが目につく。

 登り数カ所沢と合流するので容易に水は得られる。50分歩き10分休憩というリズムで順調に進む。昨日教えてもらったナラタケを発見。帰りに採っていこうとチェック(しかしこれは下山時なかった)。登山道がなだらかになって間もなくフクベノ平に到着。2時間30分のコースタイムを1時間30分、何と1時間も早い到着だ。

 途中山頂から下ってくる数グループとすれ違う。昨夜の山頂の小屋は賑わったようだ。しだいに道がぬかるんできた。これが山頂迄続き、平ケ岳を思い出す。スパッツをつけている人が多かったが私達はつけなかった。シラビソの根が歩きにくくしているので滑らないよう要注意。

 樹間から苗場山がきれいに見える。神楽ケ峰に至る稜線が美しい。岩場(心配する程ではない)を乗り越えて後ろを振り返ると眼下に今迄歩いてきた道の左右が見渡せてとてもすばらしい。方や熊笹の山並、方や潅木の山並。この辺りはやや黄葉が見られ美しかった。例年はもっと良いのかも知れない。彼方には平標山が見える。ここから見てもきれいな山だ。

 もう一息登って木道のある所にでた。広い平原だ。ここに来てガスが出てきてしまった。山頂からの展望が残念ながら得られない。何と言う広い山頂だと驚きながら、木道を行く。分岐があってもガスの為どちらに小屋があるのか分からない。人の声がしても姿が見えない。ここは木道がなかったら大変だ。20分後、小屋の側にある三角点に到着。小赤沢コースへはこの三角点からでも行ける。さっきの分岐からももちろんつながっている。標識がしっかりついているので心配いらない。ガスがなかったらこの広い湿原を見渡せるのに残念だった。夏はきっと高山植物が咲き乱れるのだろう。山頂での人はとても多かった。絶えま無く次々とやって来る。

 記念写真をとってビールで乾杯。350ml,500ml,1000mlと3樹類揃っているのはさすが人気の山ゆえか。350mlは550円。標高2145.3mといえども食べている間に少し雨が降り出し、寒くなった。持ってきたもの全て着込み、合羽を着て軍手をはめ、早々に同じ道を下山。

 雨が降ったり止んだりで途中暑くなり、上の合羽だけにした。この昌次新道を登る人は少ない。下山は結構いたが、山頂の多さに比べたら少ない。快適に歩ける気持ちの良いルートだ。登って来る時にチェックしておいた茸を採りながら下る。ブナハリダケ、ムキタケ、スギヒラタケ、クリタケなどを収穫。茸の先生のリーダーは別行動なので、私達は教えてもらったばかりの学習成果を見てもらおうと、わくわく。チェック済みのナラタケが無かったのはショック。

 無事に赤湯に着くと、リーダーが収穫の茸でうどんを作ってくれた。なんて良いリーダーなのだ。早速我々の学習成果を見てもらう。ピンポーン、全部正解で大喜び。でもやっぱり今度来る時もこのリーダーがいないと茸は採れないな!心配で。テントを撤収し、再び鷹の巣峠を乗り越えて駐車場へ。

 今回法師温泉は時間的に間に合わないので猿ケ京温泉センターに行った。千円でなぜか帰りにトコロテン付き。浴室は男女多少違うようだが女湯には日本式サウナ(岩蒸し風呂)と露天風呂がある。内湯は吹き抜けでちょっと寒かった。シャンプーはなく石鹸のみで、大きな壷には塩がいっぱい入っている。 自宅には夜10時半頃着。

 “黄葉の苗場に初の茸採りほのかに香りて足止むる吾”