今週は、山はお休み。の予定だったが、巾着田(埼玉県日高市)の曼珠沙華が丁度見ごろだというので行き、ついでに少し歩いてきた。
彼岸花は小さい頃からあまり好きではなかったが、群生している様子を新聞やテレビのニュースなどで見て、一度は実際に見てみたいと思っていた。たまたまこの週末は丁度満開で見ごろという情報。夫のトシちゃんと母を誘ってみたが、トシちゃんは家でバイクなどいじりたいと言い(また近々ツーリングなんです)、母はとても興味を示したが、ちょっと具合が悪いので家に居たいと言う。ここで計画は頓挫するところだが、当日二人に行って来るように言われ、思い切って一人で行ってきた。そのため出発は午前10時半過ぎと遅かった。
|
|
【河原では水遊び】 |
【日陰を求め立入禁止の中で休憩・・】 |
西武池袋線の高麗駅で下車したのが既に午後1時。天気は快晴。駅から10分ほどで巾着田に着く。浅瀬の河原では親子連れが水遊びに興じているほどの暑さだった。この日は10月にして真夏日になるという記録的な日になった。埼玉の方は確か32度を超えていた。
河原の土手に早くも曼珠沙華が並んでいる。ロープが張られ立入禁止の札が立てられているにも関わらず木陰を求めて中で休憩している人が多い。とても気になったが、それほどの暑さだったということだろう。通常ならば河原でキャンプもバーベキューもできるそうだが、この曼珠沙華の時期だけは禁止しているようだ。駅から群生地に向かう人、戻ってくる人、休んでいる人、川遊びしている人・・・とにかくものすごい人数だ。
群生地は入場料200円。外からも見えるがせっかくだからもちろん中に入って散策。その一面の満開状態にびっくりした。聞きしに勝るスケールだ。中は想像以上に広かった。人は多かったが皆そんなことを気にする風でもなく、ただただ曼珠沙華に圧倒されている。あとから聞けば真夏日だったが、周りは川で囲まれ樹林帯だったせいか、中は意外にも涼しかった。ゆっくりと1時間以上も散策した。
|
【巾着田:日和田山展望場より】 |
巾着田の中側にはコスモス畑がありここも満開。そこから見える日和田山は端正な姿を見せていた。せっかくだから上から巾着田の様子を眺めてみよう。
巾着田から日和田山に向かい、登っていく。散策道は広く歩きやすい。家族連れや若い女性、年配のご夫婦など大勢の人が歩いていた。上に行くにつれ足場は悪くなり、前を歩いていた若い女の子二人が気をつけてと声をかけあっていた。彼女たちはスニーカーでしっかり歩いていたが、あとから踵の高いミュールで山頂から下りてくる若い女性二人とすれ違い、よくぞここまでと驚いた。
山頂の手前に鳥居と祠のある展望場があり、そこから巾着田が良く見えた。展望の良かったのはここだけ。
|
【日和田山山頂】 |
山頂に行くと反対側に秩父の街並みは広がったが、巾着田は木で見えなかった。狭い山頂だったがベンチがいくつかあり、数名が休憩していた。私も座って一休み。
この日は一人だったし時間は大丈夫そうなのでこのあと密かに予定していたとおり、鎌北湖へ向かうことにした。山頂には標示が無かったが下る道があったのでそちらを行った。地図上では高指山へのルートに戻るはずだが、ストックを持ってくれば良かったと思ったくらいの下り坂。しかもスニーカーだったので滑らないように気を遣いながらかなり下りてからハタと立ち止まった。躊躇うことなく下ってしまったが、どうやら稜線に戻らず下山する道に行ってしまったらしい。地図で再度確認。やはり下る道は地図にはない。しかしそのまま下れば里に出るはずだ。登り返すのもしんどいのでそのまま下ってしまうことにした。薄暗い樹林帯を歩く人は他にいない。
随分下ってから分岐に出た。そのまま右へ下れば里へ出るだろう。左は緩やかな登りになっている。地図では高指山の手前の尾根に出るコースのようだ。登ってみることにする。巾着田や日和田山の喧騒とはかけ離れた静けさの中、歩いているのは私一人。樹林帯の中はやや薄暗かったが、とても涼しく気持ちよかった。
尾根に出れば再び広い散策道だが歩いている人は少なかった。高指山は鉄塔の所まで行ってみたが、山頂がどこか良く分からなかった。少し舗装道を歩いて再び物見山への登山道に登っていく。時間が遅いせいもあって終始静かな散策。それでもときたま人がとおり、オフロードサイクルでやってくる人もいた。
|
|
【物見山山頂】 |
【北向地蔵】 |
物見山山頂ではベンチで横になり本を読んでいる人が一人いただけ。離れたベンチで私も一休み。この後の時間を確認。ベンチで休んでいた女性は武蔵横手駅に下ると言っていたが、私は鎌北湖を見たかったので、北向地蔵からそちらへ向かうことにした。時間はまだ大丈夫だろう。
北向地蔵は立派なおうちに鎮座。舗装道とも合流していた。そのまま鎌北湖への林道を進む。こういう林道と舗装道の入り組んだ低山は間違いやすいので、そのたびに手元の地図で確認しながら進んでいった。しかしここで間違えてしまったのだった。
次の舗装道に出て、まもなく鎌北湖へ下る登山道があった。地図で確認してもどこか確定できない。そのまま通り抜けできるのか分からないのでそのまま林道を行くことにした。標識と地図で確認し、確信して行ったにも関わらず、舗装道が長すぎる。地図にはない道をやってきたのは明らかだった。ここでヘッデンを持ってきていなかったのに気がついた。とにかく急がなければ。今回はナップザックなので片側の肩に引っ掛けていたが、しっかり背負いなおし、ペットボトル片手に(バトンみたい・・)とにかく走り下りる。
宿谷ノ滝まで来ると、その少し先の左側に再び鎌北湖への登山道があった。どちらの方が早いか分からなかったが舗装道を行くのも飽きてきたので鎌北湖への登山道を行くことにした。そちらに行けばバス通りの方へ出られるはずだと思いつつ。時間は既に午後4時半を過ぎていたが、それでも女性一人とすれ違った。その人に確認すると思ったとおり駐車場の方に出られるという。改めてホッとした。
|
【鎌北湖】 |
鎌北湖に近づくと散策道はより観光者向けに整えられている。犬を連れたご夫婦や若いカップルが散策し、湖では釣りをしてる人が何人かいた。少し下ればバス通りにはなっているけれど、昨夜調べた限り通っている確証がなかった。公衆電話もあったので、中にはきっとタクシー会社の電話番号も書いてあるだろう。まだ明るいからここから駅まで歩いてもいいし・・と思いながら一応バスが出ているか近くの人に聞いてみた。
最初は1キロくらい下にバス停があるよと言っていたが、すぐに「今は通っていないかも知れない」と言う。やっぱり・・と思いつつ御礼を言って行こうとしたら、「どこまで?乗せてってやるよ」という。その人は釣りに来ていた年配の人で、ちょうど片づけをし終えたところだった。お言葉に甘えて便乗。「魚臭いけど我慢して」と言われるが、こちらの方こそ恐縮。最寄の毛呂駅まで送っていただいた。
駅に着いたのは17時半。次の発車時間は18時15分だった。八高線は本数が少ないとは聞いていたが東京隣接の埼玉でこれほどとは・・・とびっくりした。鎌北湖から歩いたら40分はかかるそうだが、それでも乗れた時間ということになる。でもトイレで着替えたり、メールしたり、ゆっくりできたので送っていただいて有難かった。
電車を待つ間地図で歩いた道をたどってみる。どうみてもつながっていない道を歩いている。と、そこで、ん?地図の発行年を確かめるとガガ〜ン・・・・・1992年のものだった(爆) もう13年も前のものだよ〜!! その間にどうやら途中までの林道が延長されたようだ。バスは5月ゴールデンウィークのみ運行とそばに書かれている。迂闊にも気がつかなかった。現在はどうか分からないが、やはり地図は新しくないとだめですね・・。(^-^;; 反省とともに今回、今まで苦手だった曼珠沙華の美しさに開眼したことは収穫だったかも! |