【乾徳山山頂、国師ガ原分岐より】右
コース(途中の休憩時間含む
。=は乗り物、〜は歩)
塩山駅8:30頃=(タクシー)=駐車場(登山口側988m)8:47〜銀晶水(1200m)9:28〜錦晶水(1530m)10:25-32〜国師ガ原(1570m)10:40〜扇平11:12-20〜乾徳山山頂(2016m)12:35-13:23〜水ノタル13:30〜国師ガ原(高原ヒュッテ)14:40〜分岐14:43-52〜錦晶水?〜銀晶水15:20-25〜登山口?〜バス停16:00-10=(タクシー)=塩山駅16:25
(登山所要時間 約7時間13分)
FAXで山行計画書が届いてきて驚いた。目的、ボッカ&秋の山歩きを楽しむ・・・何?ボッカ?乾徳山で?えーっ、ウッソー!
20代の若い女の子との山行で、荷物は軽くしよう〜(ハンデ、ハンデ!)っと・・・思っていたのに・・・。あの岩場のある山をボッカとは!装備にポリタンと書いてある。彼女らは水の負荷を課すらしい。ならば私はおそらくは彼女たちが持ってこないだろうと思われる装備を入れることで私の負荷にすることにした。山頂に小屋でもあれば水も無駄にはならないが、下山して捨てる羽目になる水を運ぶならと、私は共同装備としてコッヘル、ガスカートリッジ、ガスヘッド、ツエルト、カメラ、うどん1食分、水1リットル等をつめる。日帰りの個人食、レーション、非常食、テルモス、他、個人装備諸々をつめるだけつめると、それでもかなりの重量だ。
自宅を5時半すぎに出発。立川及び八王子でそれぞれ乗り合わせ、塩山着は8時15分くらいだった。電車の時間が微妙に違っていたので不審に思いつつバスの時間を見ると少し前に出発したあとだった。次は1時間後、ということでタクシーに変更。とりあえず彼女たちはポリタンに水を補給した。なんと15リッター前後の負荷を課している。絶句!総重量は20キロ前後あったのではなかろうか。冬に備えての訓練だがこの体育会系のノリに私はついていけない。勘弁して!(丹沢あたりで今度ボッカのコソ練をしとかなきゃまずいかな?)
バス停の先の登山道近くの駐車場(10台くらいは入りそう)までタクシーが入ってくれたため、林道歩きの時間20分ほど稼ぐ(タクシー代3940円)。そこからもう少し林道を進むと登山口になり、標識は分かり易い。登山道は初めのうちは比較的緩やかで歩きやすい。話しながら歩いても息が乱れないくらいの速度でゆっくり進む。話しながら歩いているといつのまにか時間がたってしまう。山の清々しさと共に、二人の若さも分けてもらっているような、久々新鮮な気分(下山後彼女らはクタクタ、私が元気を吸い取ったから?かな)。私は山と若い二人に元気をもらって、今週も元気印。
足下に水が流れてくると、やがて水場、銀晶水に到着。少し早かったが休憩。水量は水道を細めに出しっぱなしにしている感じ。顔を洗う。冷たくて気持ちよかった。再びゆっくり登っていくと約1時間で錦晶水に到着。この水場は水量が多い。やはり顔を洗い、水を口に含む。冷たくて美味しい。登山道には石が多くなるが、踏みならされているのでそれほど歩きにくくはない。広葉樹林や落葉松があり、樹林帯の間から陽が射し込むと意外に明るい。
錦晶水から少し登ると眼前に乾徳山山頂が見えてくる。同時に赤や黄色の紅葉が目に飛び込んできた。3人で小さな歓声を上げる。この辺りの紅葉はまだだろうと思っていたため、それは思いがけない光景、かすかな驚きだった。早速写真を写す。ススキが広がったそこはもう国師ガ原だった。左へ行けば下山ルート、避難小屋(高原ヒュッテ)があるが、そのまま扇平に進む。空は真っ青で気持ちがよい。足下にはリンドウが花開いている。マツムシソウも数輪まだ咲いていた。振り返ると山並みが美しい。扇平で小休止。
左【山頂直下の鎖場】
扇平からがこの乾徳山の面白いところ。登山道は相変わらず歩きやすいが、少しずつ岩場、鎖場が現れてくる。ザックの重い二人にとってはきつい試練の場だ。にもかかわらず、楽しんでいる。お見事。賑やかな声が聞こえてくると思ったら、その鎖場で渋滞だった。渋滞の最後尾について、私達は写真など写しながらゆっくり行った。素晴らしい紅葉と背後の展望を楽しみながら足下に気をつけてなおも行くと、またしても渋滞。あとから聞いた話では静岡のハイキングクラブで28人パーティだそうだ。そのあとからようやく着いた狭い山頂はそのグループで既に満杯状態。中から「これは一つ星(難易度)の山じゃないよ」という声が聞こえてきて一緒に笑ってしまった。同感。それにしても以前来たときは、一カ所垂直に近いくらいの岩壁を苦労しながら登った気がするのだが・・・と何回も首を傾げてしまった。ルートが少し変わったのだろうか?それとも1回目と2回目の感覚の違いだろうか?
期待に反し、もやっていて、山頂からの遠望はきかなかった。写真を写し、隙間を見つけて私達も食事。あったかいうどんや持ち寄った果物も分け合い、ほっとひと息着く。
下山は道満尾根を下る予定だったが、鎖場を捲くつもりが水ノタルの方へ下ってしまったので、そのまま水ノタル経由の下山道の方に変更してしまった。ややコースタイムはかかるがこちらもそれなりに楽しめる。上の方は岩が斜めになっていたりして下りに神経を使うがやがて歩きやすい登山道になる。国師ガ原に近づくと白樺(ダケカンバ?)の林が明るい。
国師ガ原には避難小屋があり、周りは白いペンキで化粧直しされていた。中は広く使いやすそうだ。この側の分岐と銀晶水で小休止した以外は、バスの時間に間に合わせるべくピッチをあげる。途中28人グループと前後するが、私達が後ろから近づくと「(後ろから)のぞみだよ」とか「急行だよ」とか前に伝達してくれてすぐに横によけてくれた。連れの二人の若さが中高年の皆さんにはやはり眩しいらしく、それぞれが気持ちの良い言葉をかけてくれていた。
登山口まで来て、バスの時間に充分間に合うと確信してからはゆっくり歩く。途中二人が負荷の水を捨て、軽くなった感覚に戸惑いながらバス停に向かう。ところがタクシーが数台待っていて、運転士さんが上手に5人づつまとめて、一人700円でどうかという交渉が成立し、タクシーで塩山へ。お腹がすいていたため、バーガーを食べてから各駅(普通)に乗車。自宅には8時すぎに着。
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