奥多摩 ;  川苔山
 (かわのりやま1363.7m)
奥多摩の、大好きな川苔山へ行って来ました。シロヤシオは見られませんでしたが新緑がとても綺麗でした。でも木の間から百尋ノ滝を見るにはもう少し前の方が良かったようです。百尋ノ滝のまわりの山肌は谷に崩れ落ちて、以前のように登山道から下りて見ることは出来ません。修復工事の途中ですが、コンクリートの壁面が目につくのは何とも残念なことです。

 H11年5月20日(木)・快晴 : Member.4名(L石原・SL清水・宮沢・大河内)


【川苔山山頂】右

【コース】
(=は交通機関の移動、〜は歩行)
武蔵中原駅6:06発=立川駅発6:54=奥多摩駅(バス鍾乳洞行き)8:10発=川乗橋バス停8:25出発〜登山口9:05-20〜山頂11:45-12:50〜大根ノ山ノ神〜鳩ノ巣駅15:10(15:20発立川行き)
(登り3時間20分、下り2時間20分。所要時間6時間45分)


 平日とあって、やはり圧倒的に女性が多い。静かな山歩きは平日に限る。しかしそれは、とっても贅沢な楽しみ。数あるコースのうち、川乗橋バス停からが一番気軽に楽しめるコースかも知れない。沢のせせらぎを聞きながら、新緑の中を歩いていくのはとても気持ちが良い。

 バス停を降りてから進む林道には数種類のウツギの木、フジ、山ツツジ、ミツバツツジが咲いていた。まわりの木や草花を楽しみながら気持ちよく歩ける場所だったが、今回行って驚いた。途中からきれいに舗装されてしまっている。コールタールのようなまだ真新しい臭いの残る場所もあり、工事は徐々にすすめられているようだ。車は林道沿いの登山口まで入ることが出来、既に3台くらい停まっていた。その先も林道は続いているが土砂崩れの危険があるのだろうか、そこで通行止めになっている。川苔山は結構まめに来ていると思って調べてみたら、2年以上ご無沙汰していた。しかし今回で7回目。この2年の間に変わっていることはまだあった。

 登山口での温度は約32度、暑いと思ったら・・・とみんなで汗を拭く。ゆっくり休んでからやっと山道を歩き出す。新緑は美しく沢のせせらぎも心地よい。タチツボスミレやツボスミレ?名前は分からないが黄色い花々、そしてミツバツチグリかキジムシロか?ネコノメソウも咲いていた。ここは確かハナネコノメもあるはずと気をつけていたがそれは気がつかなかった。微妙な花期のずれがあるので巡り会えればラッキー!急登というほどではなく、みんなで話しながら登れるが、出る言葉は「暑い、暑い」。しかし新緑の木陰を歩くのはとても爽やかだ。ふと、谷から渡ってくる風を受けるともうそれは極楽、極楽。登山口より10度下がった常時22度くらいの気温の中だった。

 百尋ノ滝に近づくにつれ、沢が随分と変わっているのに気がついた。かなり土砂が崩れ落ちている。それを防ぐためのコンクリートの壁面がなんともアンバランスでがっかりしてしまった。自然もやはり、病んだり、傷ついたり、老いたりするのだ。以前は滝の下まで下りて行けたがロープが張られている。登山道から滝を見るには新緑が大きくなりすぎてしまった。2週間ほど前は良く見えたそうだ。そこの木の階段がちょっと壊れていたが、気をつけて登れば大丈夫。そういえば鉄梯子も随分と増えたような気がする。

 分岐でどちらにするか迷ったが、左の登り(右は一度下る)を選ぶ。小屋というか売店というか、そちらへ出る方へとすすむ。ハシリドコロが咲いている。秋にはトリカブトが咲くようだ。両方猛毒なのでご注意を。苔蒸した原生林ぽい所を通過すると両脇笹薮の中になる。夏は蒸す場所だ。しばし我慢の登りで高度をかせぎ、やがて出るところが小屋の前。混む時期にはジュースなど売っていたのだが今日は閉まっている。そこから山頂へは5、6分だろうか。後一息だ。先客がいたが、静かな山頂だった。正面に雲取や鷹ノ巣が見える。南面はガスがかかっていたが、三頭山や御前山、大岳山などが並んでいる。

 山頂でたっぷり休んだ後、鳩ノ巣方面へ。登り下りとも丁度良い湿り気で歩きやすかったのだが、小屋からの下りがチョットだけ昨日の雨の影響で滑りやすかった。大ダワ迄約40分、そこで数人のグループが休憩していたが、これから登りとあって「これは大ダワではなくて、大変ダワの間違いじゃないか」と言って笑っていた。面白い人たちだった。ほとんど植林の中を下って行くが、うっそうとして、花はタチツボスミレとフタリシズカの蕾、花の少ないムラサキケマンくらいしか目につかなかった。登山口近くになると斜面にシャガが満開だった。気温は25度。

 時間があれば美味しい手打ち蕎麦を食べていきたかったが、早く帰らねばならない人がいたので、ビールだけ買ってみんなで乾杯。鳩ノ巣からの青梅線は既にハイカーでいっぱいだった。明るいうち(6時前)に自宅に到着。