奥多摩;川乗山
(かわのりやま)
奥多摩の川乗山を歩きたくて・・・新雪を踏む!

 H5年12月9日(木)当日発 ;
 Member.計2名

 【コース】(=は乗り物、〜は歩き)
立川6:54発=奥多摩駅8:10発=(バス)=川乗橋(470m)8:25〜百尋ノ滝(880m)10:00-10〜川乗山(1363.7m)12:00-13:00〜大根ノ山ノ神(660m)〜鳩ノ巣駅(310m)16:00着16:22発=立川17:43発


 年末の慌ただしさを感じ始めたが、思いきって行った。一人で行くつもりでいたが、前日偶然先生から電話があって一緒に行く事になった。どこにしようかと迷っていたものだから、先生がご一緒という事で勢いついて近場の高尾や大山ではなく行きたかった川乗にした。この時期、もちろんお花は期待していない。ただ奥多摩の山を歩きたかった。川乗山を歩きたかった。川乗山頂から奥多摩の山々を眺めたかった。

 いつものように立川で待ち合わせ、青梅線の窓越しに暗い中から真っ赤に染めてくる夜明けを見つめるのもこの時期ならではの楽しみだ。

 奥多摩の朝は寒くて清々しかった。バスは私たちの他に数人の主婦のグループ(後から気がついた事だがこの中に、鶴見の石井スポーツで会った女性がいた。私の事は覚えていなかったようだが)と男性一人だけ。15分程で川乗橋に着き、準備体操をしている彼女等と前後しながら歩き始めた。やたら写真を撮っている彼女たちをいぶかしく思いつつ、私達は道端の草木に目をやりながら歩いていた。途中、作品展の為の写真を撮っていると言っていたから同行会とか趣味の集まりなのかもしれない。

 ずっと川伝いに緩やかに登っていった。趣きのある景観だった。このコースも気に入った。百尋の滝までの道のりは少々注意を要する場所もあったが季節を変えて又何回でも来たい所だと思った。滝は下へ降りられるように階段が作られていた。夏は涼やかでいいかもしれない。

 百尋の滝を過ぎてしばらく行くと、右手に見える山が白く雪で被われていた。昨夜家の周りでは冷たい雨が降り続いていたが、ここ奥多摩では雪になっていたのだ。霜柱も長く、きらきら輝いていた。そして山頂近くでは辺り一面見事に真っ白だった。誰も歩いていない新雪の上を歩くのはとても気持ちがよかった。意外な景色に面白がってはしゃいでいたら、ひょっこり山頂に続く尾根へと飛び出した。そこで先ず目に入ったもの、それは新雪の上にくっきりと残された獣の足跡だった。しかも複数、複種類。熊かとたじろぎ、思わず周りを見回して、やたら大きな声で話し出した。一人だったらもっと怖かったと思う。

 この山頂に残された足跡は不気味だったが写真を写して昼食の用意を始めた。そこへ先程の主婦連が到着した。足跡にさほどの危機感も持たず、私がその事をいうと「動物ですね」と言っただけだった。熊か?などという懸念は全く持たなかったものらしい。私たちがいたから心配していなかったとも言われてしまったが、やはりそこは大勢で来た強味なのだろう。

 天気は快晴で山頂からの眺めはこの日も素晴しかった。西側は鷹ノ巣山、雲取山を認め、南側には富士山、大岳を確認。それほど強くはなかったが風が冷たかった。この日はバーゲンで買ったばかりのゴアテックスの派手な上着を初めて着て行ったが、それを過信して下はウールのシャツに、薄手の綿シャツブラウスだけだったため、じっとしていると少し寒かった。

 下山は鳩の巣への尾根コースをとった。一番短い所を選んだつもりだが、此処も比較的だらだらと長い。おしゃべりしながら歩いているとついのんびりした足取りになってしまう。それがまた良いのかもしれない。

 この日は約三万歩。