奥多摩・川苔山(川乗山)〜本仁田山
 (かわのりやま1363.3m〜ほにたやま1224.5m)
 少し早めの紅葉狩り

 H15年10月25日(土)
  天気;曇り
  Member.単独

  【川苔山山頂付近の紅葉】右

 【コ ー ス 】
(〜は歩、休憩時間含む)

古里駅6:40〜ズマド山分岐7:42〜赤杭山(赤久奈山)8:30〜川苔山山頂10:23-11:05〜大ダワ12:00〜コブタカ山12:20〜本仁田山12:42-55〜林道13:55〜奥多摩駅14:25(キャンプ場にて仲間と合流、キャンプ)
(所要時間約6時間40分・・休憩含む)


 母の退院が先にのびたので、久しぶりに年一回の柴笛祭(山仲間とキャンプ)に参加することにした。夫も久しぶりのツーリングで、久々の一人だ。なぜか仲間の山行日程は組まれていないので、集合する前に川苔山へ行くことにした。直前の呼びかけでは同行する人もなく、結局一人の山歩き。奥多摩は2月の雲取山〜鷹ノ巣山、3月の日ノ出山以来だ。

 柴笛祭の準備に間に合わせるため出発は早朝。始発電車に乗った。まだ暗く、乗客は少ない。有り難いことに寒くはなかった。

 コースは古里から赤杭尾根(あかぐなおね)を通り川苔山、本仁田山を経て奥多摩駅に出ることにした。川苔山のコースとしては長い方だ。

左【古里駅】

 女性の車掌さんのアナウンスを聞きながら、古里駅に下りたのは私一人。無人駅で森閑としている。トイレは入ると自動的に電気がつくようになっていた。まだ新しくてきれいだ。

左【登山口から古里を振り返って】

 川苔山には今までにも数多く来ている。しかし赤杭尾根は、10年くらい前に下って来たことはあるが、登りは初めてだ。右の路地を行き、最初の踏切を渡る。さらに奥多摩方向へ線路伝いに行くと川乗山への標識があった。斜面に建つ民家の生活道を登っていくと林道に突き当たり、そこから登山道入口へと続いている。

 もう明るくなっていたが、日射しはまだなかった。うっそうとした杉の樹林帯を登って行く。そんな中にも所々に黄葉が目につき、次第に落葉樹が多くなって、より目を楽しませてくれる。まだ時間が早かったので、山頂近くまで誰とも出会わず静かでとても気持ちよかった。

左【稜線の樹林帯】

 川井駅への分岐を少し川井方面へ戻ればズマド山だが通過、緩やかな稜線を先に進む。黄葉で辺りは明るい雰囲気だった。細く斜めになっている登山道を注意すれば、歩きやすいふかふか道だ。登山道沿いに咲く小さな白い花に思わずカメラを向けるが、眼鏡を必要とする今となっては細かく観察する気力がなくなってしまった。健気に咲く姿に心和まされて歩を進める。

左【赤久奈山】

 登山道を忠実に辿っていったら赤杭山(赤久奈山)を通り過ぎてしまった。少し戻ってみるが、標識があるものの見晴らしが良いわけではなかった。赤杭山と書かず、赤久奈山と書かれている。

左【本仁田山(左)から川苔山への稜線、間に鷹ノ巣山】

 赤久奈山山頂を過ぎて間もなく、正面に姿の良い山が目に入った。川苔山かと思ったが確認すると本仁田山だった。今回はその本仁田山を通って奥多摩駅へと下る。川苔山は手前のエビ小屋山に隠れているのだろう。しかし川苔山から歩くルートが一望出来、その間の彼方にうっすらと鷹ノ巣山が見えていた。

左【林道が・・】

 一方、右に真名井北稜の稜線を眺めながら歩いていくと、白いものが目についた。まさか!と登山道を離れそちらに行くと、なんとしっかり舗装された林道だった。そこで終わっていたが、なんともガッカリした光景。上成木川井線からのびているのだろうか。一般車も入ってこれるのかどうか分からないが落胆。

左【紅葉】

 しかしここから奥まった川苔山、自然林の美しい風景が楽しめる。黄葉、紅葉が既に始まっていてとてもきれいだ。右に左にとカメラを向けた。これからどんどんその彩りを鮮やかにしていくのだろう。

左【山頂直下の紅葉】

 急登を登っていくと、十年ほど前もそうだったと昨日の事のように思い出す。当たり前のことだが、それほど印象が強かったのだろう。蕎麦粒山への分岐へ着くと、左側に川苔山がもう目の前だ。時期的にはまだ少し早かったようだが、紅葉が目に鮮やかだった。小屋の所で初めて一人出会った。休んでいたので先に山頂へ向かう。

左【山頂へ】

 季節を変えて、何度ここを歩いただろう。好きな山だから、何回か足を運んでいる。雪も夏の暑い時期も新緑もみなそれぞれに良かった。もう誰もいない夕暮れの山頂に立って、急いで走るように下った事も思い出す。

左【山頂】

 誰もいない山頂に立つのは気持ちよかった。でも一息ついて見回している内に次々と登山者がやってきた。鳩ノ巣や川乗橋からなのだろう。ほとんどの人がデイパックだ。私はこの日の夜テント泊の為、シュラフなども入っているから皆さんよりザックが大きく見える。賑やかになった山頂でとりあえずラーメンを作りだした。この日はまだ食事らしいものはしていなかった。寒いだろうと思って温かいものにしたのだが、それほど寒くはなかった。予報に反して日射しは無かったが、奥多摩の山並みはきれいに見えていた。暑くなく、寒くもなく、山歩きには丁度いい。

左【本仁田山方面を望む】

 それぞれに下山して、私も静かになった山頂を後にした。それでもひっきりなしに登山者とすれ違う。舟井戸から尾根伝いに本仁田山へと向かった。山頂にいた男性があとから同じルートで来ていたので、途中で先に行って貰った。ここは捲き道もあるため通る人は少ない。がれていて歩きにくい所もけっこうある。捻挫が治りきっていないのでこの日の私にはかなりつらい。以前逆コースを夫と歩いたときは、尾根は嫌だというので捲き道の方を歩いたのだったが、そのことはすっかり忘れていた。でも正面に本仁田山方面が見え、周囲の紅葉を眺めるにはいいから良しとしよう。

左【山沿いの紅葉はあともう少し】

 大ダワを通過して、コブタカ山へ登るころから、いくらか歩き安い山道になった。紅葉はまだこれからの方が良いようだったが、それなりに楽しめた。快晴だったらもっと鮮やかに見えただろうか。

左【本仁田山山頂】

 コブタカ山から本仁田山へはあとひと息だ。そこでゆっくり休もうと思いつつ登っていくと、狭い山頂は先客でいっぱいだった。ザックをおろし一休みしていると、しきりにカメラやビデオ、双眼鏡などのぞいている人が動き回り、富士山が見えると教えてくれた。今まで見えなかったという。そういえば川苔からも見えてはいなかった。なぜか富士山が見えると得した気分になるねとみんなで笑った。でも私のカメラにはきれいにおさまっていなかった。残念!

左【奥多摩キャンプ場】

 あとは下るだけ。この下りは急だ。この本仁田山と奥多摩の間のコースも10年ぶりくらいになる。以前はたしか伐採したばかりの場所があり、滑りやすくて怖い思いをしたことがあった。ところが今回それがどこだったのか分からないほどに植林が繁っていた。見えていた奥多摩駅方向もほとんど隠れてしまっていた。10年たつと山はこれだけ変わってしまうものか・・。伐採後をみるよりは嬉しい気がする。急坂を下って林道に出るが、この林道がまた長い。車も人も通らず静かではあった。奥多摩駅近くで連絡をとり、予定通りキャンプ場へ。盛りだくさんの料理とお酒、キャンプファイヤーでその夜は20名(内子供2名)で盛り上がった。私は朝早かったこともあって、早めに就寝ZZZZZ・・・