中央線沿線; 陣馬山〜高尾山
(じんばさん〜たかおさん599.1m)
お花見登山

 H6年4月15日(金)当日発 ;
 Member.計4名

 【コース】(=は乗り物、〜は歩き)
立川駅7:05=高尾7:27発=藤野駅8:06発=陣馬登山口8:15〜陣馬山山頂(857m)10:55-12:20〜景信山山頂(727.1m)14:00-20〜小仏峠14:45〜城山山頂(670.6m)〜一丁平15:00〜高尾山山頂(600m)16:00-15〜高尾山頂駅(600.3m)16:45着17:00発=(ケーブル)=清滝駅17:05〜高尾山口駅17:21発=分倍河原駅18:05発=

 今回は陣馬でお花見。昨年5月にひとりで歩いたコース(少し変更はあるが)だった。この縦走はロングだがメンバーとは歩いていないので企画してみた。

 和田行のバスで思いがけなく、やはり昨年のその時ご一緒だった年配の男性と同乗し、あまりに鮮明にその時のことが再現されて、まるで時間が戻ったような錯覚を感じてしまった。この日は別コースを行かれて、この先出会うこともなかったが。

 この前と同じように天候の穏やかな中、楽しい山歩きの出来ることを期待しつつ…。陣馬登山口(ここで降りるのは初めて)でバスを降りるとカキドウシ、ムラサキケマン、キュウリグサ、キランソウ(ジゴクノカマノフタ)…等、次々出迎えてくれた。陣馬への割合長いスロープの両脇にはたえずタチツボスミレが満ち溢れ、こんなポピュラーな道沿いにはまさかあるまいと思っていた春蘭も多く見られて驚かされた。マキノスミレ(シハイスミレ?)をはじめ、数種のすみれをも見つけ、山頂に着くとそれまで葉だけだったエイザンスミレがひとまとまりで待ってくれていた。

 いくつかのグループの先客と、次々に登ってくる遠足の小学生がいたにもかかわらず、広い山頂は割合静かだった。陽だまりのテーブルに座を広げ花見の宴を開く、とは言うものの残念ながら山頂に桜の花は咲いていなかった。登る途中に見た桜の話題で盛り上げる。この日は下りをケーブルで短縮して、花見に時間を割くようにしていた。多すぎる食事の量を持て余したのは失敗だった。山に多めの食料(非常食)は必要だがそれとこれとは違う。ひとりひとり一生懸命した事だったが、無駄な事をしてしまったと反省する。

 予定を少し回って出発。これからの歩きが長い。それでも巻道が多く多少のアップダウンはあるものの、比較的歩きやすい道をペースをあげて進む。

 景信山の手前がきついと記憶していたが、あれは昼食前だったからかもしれない。今回はしっかりと食事を済ませていたため難無くクリアー。

 思ったより早めについた山頂で休憩。一年前、ここで私は一人、ビールを飲みながら昼食をとったのだ。自転車に乗った坊やたちは、娘より一つ上だったから、今頃は高校生になっている事だろう。

 30分とかからず小仏峠に着いたがそこで立派な紳士が「ここが小仏峠の山頂でーす」と大きな声で真面目な顔して言うものだからびっくり。峠が山頂?と首を傾げて皆で後から大笑いしてしまった。少し上がった休憩所で小休止。和菓子を戴く。桜餅と柏餅、お昼にあれだけ食べたのに、皆でぺろりとたいらげてしまった。山と言うものはこの大和撫子をあられもない大食い(ついでに酒飲みとも言われそうだが、けっして大酒飲みではない…名誉のため)にしてしまう。

 そこから少し行けばそこは見事な桜の園、一丁平だ。ため息の出るほど美しい。陣馬よりここでお花見をすればよかったと少々後悔。でも花より団子になってしまうよりこうして花だけを眺めていたほうがずっといい。清涼感があって、これはこの時間なればこそ。お昼はさぞや賑わったことだろう。

 最後のひと山は巻かずに乗り越えて、高尾山頂に着いた時は爽快感でいっぱいだった。一息ついてケーブル乗り場へ。ケーブルを使うのは、いつもならあまり気がのらないのだが今回は当初の予定というばかりでなく、ほっとした思いで乗り込んだ。

 縦走だけでもハードなコースを、グループで、しかもお花見の時間までとるのはかなり大変だと思う。でも私の下の娘が2歳の時、家族でこの逆のコース(そちらの方が大変)を縦走したことがあるので歩き慣れた私たちに心配はなかった。今回29000歩。

      “桜(はな)満つる一丁平に白く淡く乱れし息の静まりし一瞬(とき)”