中央線沿線;本社ヶ丸〜鶴ヶ鳥屋山
 (ほんじゃがまる1630.8m〜つるがとやさん1374.4m)
 思った以上の歩きでのあるロングコース。トリカブトの花が真っ盛りで、サラシナショウマと一緒に群生しているところなどはとても綺麗でした。アキノキリンソウ、コウヤボウキなども咲き、花、空気共に、低山にも秋の気配です。

 笹子駅、初狩駅、両駅から登山口までの林道(舗装道)が長く、閉口しました。本社ヶ丸山頂で出会った男性二人組は車を両方においてきたと言っていましたので、そのようにできれば楽だと思います。

 H11年9月26日(日)・天気;晴 :Member.3人


【本社ヶ丸山頂で】右

立川駅6:43発=笹子駅7:56着8:05発〜追分8:30〜変電所9:13-23〜登山口〜清八峠(1593m)11:20-35〜本社ヶ丸12:00-13:07〜分岐(角研山1377m)14:00-10〜ヤグラ側の分岐14:25〜鶴ヶ鳥屋山15:05-20〜林道15:55〜丸田沢16:45-55〜近ヶ坂峠17:10〜初狩駅17:50着18:13発=立川駅18:41発

(登山所要時間、休憩含む 9時間45分)


 台風通過後、昨日今日と好天になった。気温も30度前後になるという予報で中央線沿いの低山では厳しいかなと思いつつ、水分を充分とれるように準備して出かけた。とはいうものの、もっと軽くしたいといつも思う。

 今回は縦走なので車ではなく電車にした。途中連れと合流し、中央線笹子駅下車。R20を追分方面に歩くこと約25分。やや上り坂で、歩道とはいえ車の多い国道沿いを歩くのは面白くない。追分から登山口に向かう間もかなりの距離が舗装道になっていた。奥野沢にそったその舗装道を行くと東京電力の変電所があり、そこを通過して5分か10分程の所でようやく舗装はなくなる。しかし工事の途中で、まだ手が加えられるようだった。駅から歩き始めて約1時間半にしてやっと山道に辿りつき、沢の水で涼をとってから登山口へと向かった。工事中の所だけ注意すれば、標示や道は分かり易く迷うことはない。

 広葉樹林と下草の豊かな山道を行くのは気持ちがいいが、見通し悪く、風もなくてやはり暑かった。ヤクシソウ、ヤマシロギク、アキノキリンソウ、コウヤボウキ、トリカブトほか白、黄、紫の花々の現れるのが嬉しい。

 ペースは上がらず、目の前に山頂が見えた時はそこを登るのかと思ったが、左へと捲いて、出たところが清八峠だった。側の山頂は清八山だったがそちらはパス。南面の展望がやや開け、三ツ峠が目の前に大きくあった。峠で休んだ後、そのまま本社ヶ丸へすすむ。広葉樹の間から富士山も大きく見える。まだ真っ黒な富士山だ。風は相変わらず無かったが、広葉樹林で陽射しが遮られ、予想外に気持ちの良い尾根道が続く。

 途中少し岩場があり、展望の良い場所もあるが、そのまま通過して本社ヶ丸山頂へ。山頂は狭い。秀麗富岳12景の1座だが、残念ながら木が一本邪魔をしている。それでも先客の男性二人と入れ替わって見晴らしの良い場所を占め、食事とした。山座同定などしながらのんびりとしていると、19名のグループ(中高年)が来てアッという間に山頂は満員になった。そこで私達は鶴ヶ鳥屋山へ。

 この後は出会う人もなく、静かな山歩きだった。意外と爽やかで心地よかった。花も空気ももう秋の気配。ミツバツツジの咲く頃、新緑の頃は素晴らしいだろう。夏はきついが秋の紅葉、冬の落葉後の日溜まりハイクなど気持ちよさそうだ。

 1377mピーク角研山(つのとぎやま)から先ず笹子方面へと下る分岐がある。地図は破線になっている。そこから15分ほど先、ヤグラの壊れた跡を通過すると再び笹子へ下る分岐がある。このルートも一部破線になっている。山頂で会った19名は笹子から薮こぎして登ってきたと言っていたから、このいずれかを来たのだろう。

 時間は2時、ここで下るか迷ったが、予定通り鶴ヶ鳥屋山をまわることにした。充分明るいうちに下りられるし、万が一遅くなっても林道歩きがあるから心配ないだろう。確実な実線ルートの方が、連れは安心するのではと思ったのだが・・・。

 鶴ヶ鳥屋山までいくつかアップダウンがあり、下りが急で、木に掴まりながら下っていった。雨が降った翌日だったらもっと滑りやすかっただろう。ストックを持っている夫は楽なようで、すいすい下りていってしまう。使い慣れれば良さそうだが、手に持つうっとうしさがあって、私はまだ使ったことがない。そういうわけで、私は登りの方が楽だった。林床にはトリカブトがいっぱい咲いて、サラシナショウマとのコントラストが とても綺麗だった。

 ようやく着いた鶴ヶ鳥屋山。手前で展望の良い場所はあったが、鶴ヶ鳥屋山山頂は樹林に囲まれて展望は良くなかった。それでも写真を写してゆっくり休憩。連れの若い子は股関節が辛くなってきたようだった。

 下り35分ほどで林道に出たが、すぐ初狩方面と書かれた方の山道へと入る。再び分岐点がある筈なのに気がつかず、はたしてどちらのルートへ進んでいるのかと磁石をあてて地図を眺めるが、樹林帯の中のため山座同定が出来ず、地形が読めない。目安になるのは沢の音だった。結局予定していた丸田沢の方へ出た。堰堤の脇を通り、沢を横切ったところで休憩し、火照った顔を洗いさっぱりする。ここまで来ればあとは林道だから1時間もあれば駅に着く。初狩駅にはどうにか明るいうちに着いたが、温泉はあきらめた。駅で美味しいビールを戴き、汗をふき、Tシャツだけ着替えて車中の人となった。充実した山行だった(と思ったのは私だけ?)。